2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K04592
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Research Institution | Osaka Seikei University |
Principal Investigator |
赤沢 真世 大阪成蹊大学, 教育学部, 准教授 (60508430)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 小学校外国語 / 外国語活動 / 評価 / 文字指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、研究の目的の二つの柱(1)入門期英語教育における子どもの言語経験の蓄積・記録に基づく評価の理論的研究、および(2)小学校でのリサーチによる文字指導における評価の実態把握と評価方法の提案、について以下のように進めた。 まず(1)においては、M.ClayによるReading Recoveryにおける評価論を中心に検討した。とくにつまずきをかかえる子どもの実態を丁寧に記録し、評価を行う理論的基盤について、文献研究を中心に進めた。また、日本における特別支援の領域で展開されている、読み書きのつまずきに対する支援についても、文献研究、および指導者(教員)対象の研修に参加しながら、現在の研究の展開について示唆を得ることができた。さらに、シカゴで行われた、アメリカにおけるReading Recoveryの実践研究会に参加し(2019年1月)、シカゴを中心としたアメリカの読み書き指導の現場において、どのような子どもの見取りが行われ、指導につなげられているのか、実践的な議論から学ぶことができた。 (2)については、教科書分析において、読み書きの指導の具体を検討した。とくに、フォニックス指導の順序については、他のフォニックス指導の系統性と比較研究を行い、その是非についても現場の教員と協議を持ち、検討を行った。また、研究協力をしている小学校において、子どもの実際のつまずきについて資料を集め、現場の先生方とルーブリックを実験的に作成しながら検討を行った。しかしながら、文字指導に関するアンケート調査については、学校現場において大規模な調査を行うまでには至らず、参与観察における児童の実態の把握、担当教員への簡単なインタビューにとどまっている。この課題はとくに来年度に繰越し、研究を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究目的の(1)について、おおむね順調にすすんでいる。しかしながら、(2)については、教科書分析など、文献研究は順調に進んだものの、学校実践現場においての参与観察のほか、本格的な文字指導の実態調査については、やや遅れている状況である。その理由として、主に体調不良により、学校現場に研究として赴くことがなかなか出来なかったことや、学校現場での文字学習の実態について大規模な調査等の受け入れが難しいという調整の問題があった。来年度は、その方針は変えずに調査方法を工夫することを通して実施していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的(1)については、おおむね順調に進んでおり、今後はアメリカ等のReading Recovery,Whole Languageの理論のみでなく、今回広がったアメリカの教師たちとのネットワークを通じて学んで実践的知見を得ていきたい。 研究目的(2)については、文字指導がようやくある程度進んできたところで、研究協力校を絞りつつ、質的な研究を重視して実態把握するとともに、評価方法を実践の場で協同的に作成することを心がけ、提案を行っていきたい。
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Causes of Carryover |
研究目的の(1)(2)のうち、(1)について本年度、学事日程の兼ね合い等もあり長期でアメリカでの海外調査ができず、研究会参加のみにとどまってしまったこと、また(2)において、文献調査のみしか行えず、日本における実践校を多数訪問し、インタビュー調査等を行うことが出来なかった事が挙げられる。そのため、次年度には、こうした本年度の課題を中心にまずは進めていきたい。(なお、体調不良もあるため、次年度以降、本来の研究期間を延長し、計画を繰り越しながら行うことも想定している。ただし、目的に照らして、十分な研究活動の内容を確保していきたい。)
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Research Products
(5 results)