2018 Fiscal Year Research-status Report
非認知的能力を継続させる育ちと学びの造形教育軸-材料用具による保幼小中接続-
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17K04625
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保幼小中接続 / 学びの連続性 / 材料用具 / 造形 / 表現 / 造形遊び |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、これまでに収集した保育案や授業記録などから、保幼小中をつなぐキーとなる造形教育として「造形遊び」の位置付けを明確化することとした。そのため、造形遊びに関する幼稚園、保育所、こども園の保育者や小学校教員、研究者の協力を得て、乳児、幼児、児童を対象として保育及び授業記録の収集と、材料素材についての収集を行った。また、幼保における保育の構想は、より非認知的能力を重視している点で、造形性よりも子どもの育ちや生活に基づく表現としての位置づけである点で小学校以上とは異なると考え、保育の構想についても非認知的能力の育ちから材料用具や表現方法を保育者は構想していく過程について重視することを提案した。(『新しい保育講座11保育内容「表現」』ミネルヴァ書房、小林紀子・砂上史子・刑部育子編著、担当11章、2019発行)同時に、幼保における非認知的能力でより重視されれる幼児期の終わりまでに育みたい10の姿のうち「自立心」に着目した保幼小教員により調査も行っている。また、それらが小学校の造形遊びにおける「つくりつくり変えつくり続ける」諦めない力や協働性として小学校の低学年、中学年、高学年と発達に合わせて変容し、展開することについてまとめた。(『MINERVA はじめて学ぶ教科教育 初等図画工作科教育』ミネルヴァ書房、石﨑和宏、直江俊雄編著、担当第6章、2018発行)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
家族の介護及び所属変更、PCの破損などによって遅れがでた。要点を絞って対応を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目に教科書や教育課程の調査を行い、2年目には保育及び授業例の収集を行い、現在も継続中である。今後は、保幼小中の発達過程・段階に沿った非認知的能力と題材、テーマなどについてインタビューなどの調査を通して明確にしていく予定である。
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Causes of Carryover |
介護及び所属変更、PCの破損によって研究の遅れが生じている。インタビューなどの調査対象を限定し、これまでの文献調査や保育記録、授業記録などと合わせて分析を進めることで省略化、効率化を図る。費用については、PCの購入、滞っているインタビュー謝金、交通費などに充てる。
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