2021 Fiscal Year Research-status Report
非認知的能力を継続させる育ちと学びの造形教育軸-材料用具による保幼小中接続-
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17K04625
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保幼小接続 / 造形教育 / 非認知的能力 / 乳児 / 幼児 / 美術教育 / 材料用具 / 保幼小中 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究、「非認知的能力を継続させる育ちと学びの造形教育軸-材料用具による保幼小中接続-」では、就学前教育で育成される非認知的能力の育ちを、題材に沿って造形教育の軸を作成し提案する。 2019年度は、小学校の造形遊びで育つ力について小学校教員の意識調査より資質・能力を明確化し、和歌山大学紀要に掲載した。小学校図画工作科では、造形的な見方・考え方を基に、材料や題材、テーマを基に発想・構想したり試行錯誤することで創造性を育み表したり鑑賞をしている。特に、造形遊びでは、子どもが想像する力、創造する力、協力する力、試行錯誤するなどの力が育つと教師は考えていることを、西川史織との共同研究の中で公表することができた。この点で、図画工作科造形遊び分野では非認知的能力の育ちについて教師が捉えていることが分かった。 また、幼児の創造性に着目したトーランスの描画発達テストを共同研究で行っており、これについても福岡女子短期大学紀要や和歌山大学紀要に掲載している。 2018年・2021年3月末の美術科教育学会北海道大会・東京大会、OMEPアジア・太平洋地域大会2019in京都で口頭発表を行った。また、0~5歳児の乳・幼児の造形活動場面における非認知的能力の育ちについて、267件の保育案について分析を行い2021年5月の日本保育学会でポスター発表を行い、2022年の和歌山大学教育学部紀要にて論文作成を行い成果を公表している。 現在は、幼保から小学校・中学校の指導案までを対象として広げ、指導案の調査・分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小学校・中学校の指導案の収集を完了して分析を進めている。非認知的能力については成果を示せそうであるが、題材についてはその次の段階であり、各種論文の締め切りが夏までと前倒しになったこと、学会での公表では概要などの締め切りが早いことから、2022年度での成果公表は途中までとし、2023年度での公表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
造形活動における非認知的能力については成果をまとめられると思われる。継続して研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染防止のため、学校・保育現場への調査ができずに研究に滞りがでたため、研究が遅れたが、現在は、小学校・中学校を対象とした指導案の収集を終えており、その関連する書籍の購入と有識者への意見聴取などを計画している。
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