2017 Fiscal Year Research-status Report
現職教員と連携した「主権者教育」教材作成プログラム
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17K04883
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
藤井 剛 明治大学, 文学部, 特任教授 (00757461)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 主権者教育 / シチズンシップ教育 / 政治教育 / アクティブ・ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、研究者と現場教員が連携した「主権者教育教材」作成と、作成した教材を利用した「主権者教育プログラム」を開発し、全国の教育現場に発信することにある。その目的達成のため、本年度は、研究体制の確立と理論研究の推進に重点を置いて研究を行った。具体的には、大きく次の3点の成果があった。 1点目は、いわゆる「主権者教育」の先進国であるイギリス、ベルギー、ドイツを訪問したことである。特にイギリスとドイツでは中学校や高等学校を訪問し、授業参観や教員との意見交換などを行うことができた。そして、それぞれの国の主権者教育も実践や、実践を支える理論を視察したり資料等の収集を行い、「シティズンシップ教育」や「政治教育」の現状を具体的に把握することが出来たことである。 2点目は、これまで出版・公表されてきた「主権者教育教材」を収集し、その手法などを分析して、本研究における教材作成に利用できるよう準備を行うことが出来たことである。また、国内各地で実践されている主権者教育の先進的な取り組みなどを視察し、主権者教育の現状や課題を把握することが出来たことである。 3点目は、次年度以降開始する「主権者教材作成ワークショップ」で講義をしていただく研究者(研究協力者)への依頼や趣旨説明、各地で開催するワークショップの核になる現場教員への依頼や会場の確保が出来たことである。その依頼等の際に、現場教員と意見交換を行い、各地の主権者教育の現状と課題を確認し、ワークショップのテーマや運営に関する要望交換など、ワークショップの具体的な準備が進んだ点である。 次年度以降は、ワークショップを開催し、そこで作成された教材を実際に授業を行ってもらい、改善・発信を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は、「研究体制の確立と理論研究の推進、教材作成・実践・修正」が目的であった。「研究体制の確立と理論研究の推進」については、主権者教育の先進国での実践事例や理論を把握することが出来たこと、また、国内の先進事例を研究し、今後の研究方針を確立することが出来た。 「教材作成・実践・修正」については、研究者への依頼等は順調に進んだが、現場教員への依頼等が遅れたため、「教材作成ワークショップ」の準備までしか進展しなかった。 次年度以降、教材作成ワークショップを早めに開催し、実践を積んでいきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
主権者教育に造詣の深い研究者に本研究の趣旨を説明し、「主権者教育教材に適した材料や話題の提供」の依頼と会場等の手配は終了しているので、早期に現職教員と「主権者教育教材作成ワークショップ」を開催していく。作成した教材は、現職教員(研究協力者)の勤務する実践校で授業を実施してもらう予定である。また授業実施後、アンケートなどにより生徒の変容や授業効果などの検証を行い、その結果をうけて、再度、教材の修正を行い、完成度を高めていく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度の郵送費で二重の請求を行ってしまったため、その費用「620円」を次年度の助成金と合わせて使用したいと思います。なお、「二重請求」は悪意ではなく、宅配便を出したコンビニで発行された「領収書」に、その根拠として宅配便の「配送先などの用紙(領収書と書いてあります)」を一緒につけて提出してしまったためです。
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