2020 Fiscal Year Research-status Report
キー・コンピテンシーの「相互にかかわりあう」能力を育成する道徳授業モデルの開発
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17K04885
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Research Institution | Niigata Seiryou University |
Principal Investigator |
中野 啓明 新潟青陵大学, 福祉心理学部, 教授 (40237350)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | キー・コンピテンシー / 道徳授業 / 相互にかかわりあう / ICT / タブレット端末 / 道徳科 / PISA / 交流場面 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、実験授業やワークショップの実施等、当初計画していた研究の大半を実施することが困難な状況となった。そのような中にあっても、2019年度までに行ってきた研究成果を基に、学会発表を行うとともに、さらなる実験授業を複数回実施するができた。 具体的には、道徳授業における「話し合い活動の組織化」「意見交流の組織化」「討論・討議の組織化」という子ども相互の交流場面での交流方法とその課題を克服するためのICTの活用方法について、2019年度までに小・中学校において行った実験授業の成果をもとに、2020(令和2)年11月29日(日)に畿央大学を発信基地としてZoom上で開催された日本道徳教育学会第96回大会において研究発表を行った。その際、小学校低学年においても、クラウド上にワークシートに記入した写真をアップロードし、グループやクラスで共有する、という方法が可能であることを提案した。具体的には、1)子どもがワークシートへ自分の考えを記入する、2)クラウド上のフォルダに写真をアップロードする、3)友達の写真を見て自分の考えと比較する、4)新たな自分の考えをワークシートに記入する、という学習の進め方を提案した。 第2に、2019年度までの研究成果を基に、「二つの意見」を用いた道徳授業モデルに基づいた意見交流場面でのICTの活用方法を、研究協力者による2回に渡る実験授業を通じ て検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度当初は、新型コロナ・ウィルスの収束をまって、以下の研究計画を立案していた。(1) 道徳授業の意見交流場面でのICTの活用方法について、研究協力者に協力を求め、検証のための実験授業を行う。(2)ワークショップを開催し、「二つの意見」の作成過程を明確化する。(3)2020(令和2年)版の小学校の道徳科教科書を可能な限り購入し、実験授業を通じて、教科書教材での「二つの意見」を用いた道徳授業モデルの実践可能性を検証する。(4)学会発表等を通じて研究成果を公表すると共に、WEB上で研究成果を発信・共有することを目指す。 しかし、新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、当初計画していた計画の内、(1)の検証のための実験授業は2回実施し、(4)の学会発表も行うことができたが、それ以外の研究や今までの研究のまとめを行うことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けることは否めない。 そこで、 (1)対面形式による実験授業やワークショップの開催に固執せず、今までの研究成果を基に、研究のまとめと情報発信に注力することとしたい。 (2)Zoom等のテレビ会議システムを活用した研究協力者との協議、ワークショップの開催等を行うこととしたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大の影響のため。 タブレット端末制御用のコンピュータの更新費、通信費、Zoom上で開催予定のワークショップ・研修会講師謝金を予定している。
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