2019 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Study on Support System for Preventing Secondary Disabilities such as School Refusal of Children with Developmental Disabilities
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17K04936
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50280574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新平 鎮博 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (50171369)
西牧 謙吾 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 病院(研究所併任), 病院長 (50371711)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 病弱特別支援学校 / 不登校経験者 / ストレスコーピング / ASEBA / 二次障害予防 / ベトナム / 私立特殊教育センター |
Outline of Annual Research Achievements |
1.発達障害の不登校等の二次障害の予防と対応について、「発達障害のある子どもの二次障害予防のための学級・学校支援ガイドブック」をまとめホームページから閲覧できるようにした。内容は、二次障害を予防していく視点としてICFによる分類、学級でできる一次予防、二次予防、三次予防、ASEBA(TRF)による適応/不適応に関するアセスメントの方法などを示し、2つの事例研究をまとめたガイドブックである。 2.海外調査として、インクルーシブ教育システムの一環としてベトナムで行われている私立特殊教育センターについて調査を行ってきたが、ハノイ市の私立Anh Duong特殊教育センターへの視察と二次障害予防の視点でセンターの教育活動を学術論文にまとめた。 3.保護者からのインタビューを質的分析し、二次障害予防にいかに陥っていったか、そのときの学校の対応や教員への要望など教師・学校への支援の提案としてまとめた。 4.児童精神科、小児科に入院・通院している病弱特別支援学校に在籍している中高生の生徒28名を対象にストレスとコーピングについて調査を行った。心身症や不安障害等の診断がある生徒は16名(57.1%)、その背景として発達障害に関する診断がある生徒は16名(57.1%)であり、不登校経験のある生徒は20名(71.4%)であった。使用したストレス反応尺度は「身体的症状」「抑うつ・不安」「不機嫌・怒り」「無力感」の4つの下位尺度から構成され、その下位項目に相関があるかどうか分析した結果、「抑うつ・不安」は「不機嫌・怒り」との間にr=.778という強い正の相関がみられた。不安が高まると、即、「不機嫌・怒り」につながり暴力・暴言など攻撃的行動をとることが推測された。いわゆる「キレる」状態であることが明らかにされた。
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Research Products
(9 results)