2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development and application of a super high-precision 3-D analytical method of an electromagnetic wave considering the edge property of the conductor
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17K05150
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Research Institution | National Institute of Technology(KOSEN),Numazu College |
Principal Investigator |
芹澤 弘秀 沼津工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (70226687)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小林ポテンシャル / 厳密解 / 方形開口 / 電磁波回折 / 異種媒質 / エッジ特性 / 二重無限積分 / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
方形開口(媒質は真空で板厚を考慮)による平面電磁波回折の研究については、様々な板厚(ただし、正方形開口のみ)に対して端点情報と解の収束性に関する詳細な調査を行い、最も収束が速くなる端点情報を明らかにした。特定の板厚では開口端部での界の特異性が直角楔のものより弱くなることを示唆する新たな知見が得られた(研究成果の一部を8月の国際会議で発表した)。また、その原因を明らかにするため、3次元構造に起因する様々な問題を排除する必要性が生じ、当初予定していなかった2次元問題の研究を急遽行うことになった。まずは最も基本的なスリットによる回折問題を取り扱い、正しい端点情報を組み込むことの効果を理論式から明らかにした(令和4年6月の研究会で発表予定)。誘電体と磁性体を考慮した薄い開口(板厚を無視)の問題では、様々な開口寸法や媒質パラメータの組み合わせに対して開口分布と透過係数の収束性を調査し、Meixnerの理論から導かれる端点情報を組み込んだ場合が最も収束が速いことを確認した。フランジ付き方形導波管の研究については計算コードの再確認を行い、異種媒質において電力流の不連続が生じている原因を特定できた。当初予定していた有限要素法(FEM)の精度評価については一部実行できたが、メッシュ細分化を行っても精度が向上しない場合があり、さらなる調査が必要となった。方形開口の結合問題(媒質を真空と仮定)については4個のベッセル関数と2個の三角関数を被積分関数に含む二重無限積分の計算コードの開発にさらなる進展が見られた。研究成果の一部については5月の研究会と8月の国際会議で発表した。方形導波管アレーの結合問題については厳密な定式化は完了しているが(別方法でも理論式の正しさを確認済み)、方形開口と同じ二重無限積分が含まれていて計算コードが開発途上であることから、物理量に対する数値結果を得ることはできなかった。
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