2018 Fiscal Year Research-status Report
Construction and evolution of log Hodge theory and applications of the fundamental diagram to geometry
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17K05200
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
臼井 三平 大阪大学, その他部局等, 名誉教授 (90117002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 能力 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70272664)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 混合ホッジ構造 / 分類空間 / コンパクト化 / 対数幾何 / 対数的混合ホッジ構造 / 対数的モチーフ / トロピカル コンパクト化 |
Outline of Annual Research Achievements |
加藤和也・中山能力・臼井による混合ホッジ構造の退化に関する共同研究のシリーズV:テンソル関手としての群作用付混合ホッジ構造の分類空間のコンパクト化として出てくるベキ零軌道の空間、SL(2)軌道の空間、ボレル・セール軌道の空間とそれらの仲間とそれらの関係を記述した基本図式の構築と整備についての論文仕上を引き続き行なっている。これに関して、今年度は次のことをした。 3次元5次超局面と関係した例で混合ホッジ構造の標準分解の計算を検証し理解を深めた。 ザッカーの仕事により、ボレル・セール コンパクト化から簡約ボレル・セール コンパクト化、随伴表現に対応する佐武コンパクト化、種々の表現に対する佐武コンパクト化、佐武・ベイリー・ボレル コンパクト化へと続く支配的射がある。この一連のコンパクト化とトロイダル コンパクト化の関係についてのハリス・ザッカー予想と、それについてのボレル・ジの本[BJ06]のIII.15.6, III.15.7で議論されていることに関して、我々の基本図式が完全な答を与えていることを確認した。尾高・大島の論文[OO18]でのホッジ理論における基本定理であるモルガン・シャーレン コンパクト化と随伴表現に対応する佐武コンパクト化の同相性(トロピカル コンパクト化と呼ばれる)は、上の一般的な観察から導かれることが分かった。 伊藤・加藤・中山・臼井, On log motivesの再投稿をした。臼井, A description of a result of Deligne by log higher Albanese map の最終投稿をした。加藤・中山・臼井, Classifying spaces of degenerating mixed Hodge structures, IV: fundamental diagram が出版された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)伊藤・加藤・中山・臼井, On log motivesの再投稿をした。 (2)加藤・中山・臼井の共同研究シリーズ IV が出版された。シリーズVの投稿版仕上は引き続き行っている。 (3)代表者は、ハリス・ザッカー予想とそれについてのボレル・ジの議論に関して、我々の基本図式が完全な答を与えていることを確認した。これから尾高・大島のトロピカル コンパクト化が導かれることが分かった。 (4)ワークショップ「ホッジ理論と代数幾何学」が東京電機大学で開催された。 (5)交付申請書(D-2-1)の「研究の目的」に比べて、(1)は予測通りに進んでいる。(2)は予測通りに進んでいる。シリーズVの投稿版仕上は次年度まで持ち越した。(3)は当初の予測を超えて理解が深まった。(4)は予測通りであった。
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Strategy for Future Research Activity |
加藤・中山・臼井による混合ホッジ構造の退化に関する共同研究のシリーズV:群作用付混合ホッジ構造の分類空間のコンパクト化の間の基本図式 の論文の投稿版仕上げをする。これまでの我々の共同研究のすべてを踏まえ、かつ読みやすい論文に仕上げて、関係分野との交流がしやすくなるようにしたい。 またこの基本図式の中に出てくるいろいろなコンパクト化に対応する幾何の研究を進めていきたい。ミラー対称性もこの枠の中で理解してみたい。 加藤和也は2009年にシカゴ大学へ移ったので、実務的には分担者となってもらうのは困難となったが、加藤・臼井の共同研究は20年あまり、中山も加わった共同研究は10年あまり続いており、現在も進行中である。普段はメールで議論をし、夏と冬の長期休暇に加藤が帰日したときに3人で出会ってセミナーをしており、このやり方を続ける。
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Causes of Carryover |
2019年8月27日ー30日に国際研究集会を開催する計画で、その際にスペインから講演者を呼ぶ時の旅費の一部として使う予定である。
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Research Products
(6 results)