2017 Fiscal Year Research-status Report
Study on surfaces with singular points and singularity theory
Project/Area Number |
17K05238
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 雅朋 室蘭工業大学, 工学研究科, 准教授 (80431302)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 特異点論 / 微分幾何学 / 曲面論 / 曲線論 / 包絡面 / ルジャンドル特異点論 / 曲率 / 微分方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
特異点を許容する曲面論と特異点論の研究として、 1.枠付き曲面と1径数族の枠付き曲線の関係の研究を行いました。枠付き曲面に対しては基本不変量により、1径数族の枠付き曲線に対しては曲率により合同を除いて決まります。その関係性を調べることにより多面的に特異点を許容する曲面論を展開できるようになりました。特に、余階数が1の写像の場合は常に1係数枠付き曲線として考えることが出来ますので、クロスキャップ等、フロンタルでない場合でも統一的に扱うことが出来るようになりました。 2.1径数族の枠付き曲線に対して、包絡線を定義し、その性質を研究を行いました。1径数族の枠付き曲線に対して曲率が合同に関する完全不変量になり微分幾何学的性質を調べることが出来ます。特に、包絡線はまた枠付き曲線になることが分かりました。また、平面への射影や球面への射影した場合の包絡線との関係を調べました。 3.特異点を持つ平面間の写像として、1径数族のルジャンドル曲線として研究を行いました。1径数族のルジャンドル曲線に対して曲率を導入し、曲率が合同に関する完全不変量になり微分幾何学的性質を調べることが出来ます。平面間の写像が1径数族のルジャンドル曲線になる条件を求めました。また、特別な平面間の写像の特異点の分類を曲率を用いることにより行いました。 4.ルジャンドル写像族に対して、包絡面の定義を行い、性質を研究しました。クレロー型の場合は特異解の射影は包絡面になることが知られていますが、完全積分可能な1階偏微分方程式に対して、特異解の射影が包絡面になるための条件を与えました。 5.特別な特異点を許容する曲面として、フロンタルの回転面の研究を行いました。ルジャンドル曲線と枠付き曲面を用いて、曲率の計算を行い微分幾何学的性質の研究を行いました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
29年度の研究目的と研究計画において、枠付き曲面と1径数族の枠付き曲線の関係性、1径数族の枠付き曲線の包絡線の微分幾何学的性質、2次元間の可微分写像の特異点の研究として1径数族のルジャンドル曲線に研究、ルジャンドル写像族の包絡面の研究などほぼ全ての研究実施計画を行うことが出来ました。さらに、特別な特異点を許容する曲面として、回転面の研究を行いました。しかし、枠付き曲面のブローアップによる定式化はまだ研究が進んでいないため、おおむね順調に進展していると言えます。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進歩状況の成果をまとめ論文投稿する予定です。また、枠付き曲面のブローアップの研究や更なる枠付き曲線・枠付き曲面の理論構築を行い、30年度の研究実施計画に従い研究を推進します。そのため、研究集会等において意見交換・研究打合せを行い研究の推進を行います。
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Causes of Carryover |
トポロジープロジェクトの1つとして研究集会を開催することになり、次年度使用額が生じました。 使用計画として、必要な図書の整備として物品費の支出、研究集会への参加、共同研究、研究打合せ等として旅費の支出、研究集会の会場費としてその他を計上します。
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