2019 Fiscal Year Research-status Report
Historic behavior of wandering domains for high dimensional dynamics
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17K05283
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
桐木 紳 東海大学, 理学部, 教授 (50277232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 輝彦 首都大学東京, 理学研究科, 教授 (50154688)
中野 雄史 東海大学, 理学部, 講師 (50778313)
小川 竜 東海大学, 理学部, 講師 (90759143)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | historic behavior / homoclinic class / diffeomorphism / heterodimensional cycle |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究テーマにたいする研究は着実に進んでいる.具体的には昨年度中に次の2篇の論文を出版することができた. [1] Barrientos, Pablo G.; Kiriki, Shin; Nakano, Yushi; Raibekas, Artem; Soma, Teruhiko Historic behavior in nonhyperbolic homoclinic classes. Proc. Amer. Math. Soc. 148 (2020), no. 3, 1195--1206 [2] Kiriki, Shin; Nakano, Yushi; Soma, Teruhiko Historic behaviour for nonautonomous contraction mappings. Nonlinearity 32 (2019), no. 3, 1111--11124 [1]では3次元以上の任意の閉多様体上においてインデックスの異なるサドル周期点を含むホムクリニック・クラスをもち,そこからはじまる軌道が歴史的な挙動をもつような微分同相写像からなる通有的部分集合が存在することをC1位相で証明した. また[2]においては,絶対連続で非独立同一分布なノイズがある力学系では歴史的な挙動は消えてしまうことが知られているが,そうでないノイズのもとでは歴史的な挙動は観測可能であることを証明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毎年1篇以上の論文を出版することができているので,おおむね順調に進展しているといえる.3次元以上の結果は上の研究実績の概要の[1]において結果を得たが,歴史的挙動をもつ2次元力学系の存在の通有性については,現在も共同研究者たちと鋭意研究中である.
本研究の共同研究者のみならず,海外の研究者たちから力を借り研究を進めている.今年の3月からまったく予期していなかった伝染病Covid 19のの世界的蔓延に伴い,ブラジルにいる彼らに会いにいくことが不可能になってしまった.3月にブラジル渡航をよていしていたが,これはかなりの痛手であることは確かである.この遅れをとりもどすため,現在Zoomなどのコミュニケーション・ソフトウエアを使ってオンラインで議論できないか検討中である.
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Strategy for Future Research Activity |
歴史的挙動をもつ2次元力学系の存在の通有性について,ある1パラメータ属の構成を行う予定である.具体的にはColli-Vargasモデルを通る微分同相写像の弧を構成し,その弧の開かつ稠密な部分集合で歴史的挙動をもつことを示す予定である.
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Causes of Carryover |
購入予定の電子機器の発売が遅れたため
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Research Products
(4 results)