2020 Fiscal Year Annual Research Report
Information geometry on deformed exponential probability distributions
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17K05341
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
和田 達明 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (00240549)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 情報幾何 / 変形指数型分布 / エスコート分布 / 共役表現 / 統計多様体 / 一般化エントロピ / 双対平坦 |
Outline of Annual Research Achievements |
パラメータ化された指数型確率分布族から構成された統計多様体上のアフィン微分幾何構造(Fisher計量、α接続など)に基づいた枠組みである情報幾何は、推定、統計学、機械学習、統計力学等の幅広い分野で発展してきた。その重要な幾何構造は双対平坦性であることが良く知られている。一方で、例えばκ-変形指数型分布やq-変形指数型分布といういわゆる変形指数型分布に基づく従来の統計力学の拡張研究が近年注目されてきている。研究代表者等による以前の研究において、それらの変形指数型分布に関する情報幾何構造において、2重あるいは多重になって双対平坦性が現れる(多重双対平坦性)ことを見い出した。本研究は、その成果に基づき、一般的な変形指数型分布に対しても2重あるいは多重双対平坦構造が存在するかどうかを明らかにすることを主目的としている。 本年度の成果としては、約20年前に見つけられた情報幾何における「勾配流方程式とハミルトン方程式との不思議な関係」を、本研究における双対平坦構造に注目するという視点を通じて再研究し、熱力学および情報幾何の勾配方程式との関係を幾何光学におけるアイコナール方程式として記述できることを明らかにし、学術誌Physica Aに掲載された。また、この成果は変形指数型分布の場合へ拡張できることを見出した。そこでは2重双対平坦構造が重要となる。 また、トリノ工科大のグループとの国際共同研究の成果として、新型コロナウィルスの感染者分布がκ-変形指数型分布で良く記述できることを明らかにし、学術誌Scientific Reportに掲載された。
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[Journal Article] The κ-statistics approach to epidemiology2020
Author(s)
Kaniadakis Giorgio、Baldi Mauro M.、Deisboeck Thomas S.、Grisolia Giulia、Hristopulos Dionissios T.、Scarfone Antonio M.、Sparavigna Amelia、Wada Tatsuaki、Lucia Umberto
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 10
Pages: 199949-199949
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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