2019 Fiscal Year Research-status Report
Observational Studies of Atmospheric Components of Protoplanets and Origin of Planet Atmosphere
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17K05399
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋山 永治 北海道大学, 高等教育推進機構, 特定専門職員 (30647623)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 電波天文学 / 惑星形成・進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
国際競争が激しいアルマ望遠鏡の観測において、これまで本研究の足がかりとなる4件の観測が実施された。うち1件については、観測所の都合により我々が要求した観測の25%の達成度で終了の宣告を受けるに至った。他の観測においては遅れながらも観測データが部分的に届けられ、2019年度の前半までにすべてのデータ解析が完了した。それらの観測結果および本観測結果を基にまとめた理論論文を共著を含めてアストロノミカル・ジャーナル誌に2件、アストロフィジカル・ジャーナル誌に2件、アストロノミー・アンド・アストロフィジックス誌に1件、日本惑星科学会誌「遊・星・人」に1件を投稿し、計6件の論文が出版された。うち1件はアストロノミー・アンド・アストロフィジックス誌のハイライト論文に選出された。一方で、予定の25%の達成度であった観測においても、水輝線について強い主張はできないまでも、物理量について制限値を加えることができ次の観測につなげることができた。 また、招待講師として招聘され北海道大学にて本研究および関連研究のレビューを1件、共同で国内外の学会で2件の発表を行っている。当初の2019年度の計画では、約20%の未解析データの解析と論文化を進め国際学会等で成果発表を行う予定であった。しかし、台風19号および新型コロナウィルスの影響により国内外における複数の会議が中止となり成果発表を2020年度に実施する計画に変更した。そのため、本年度が本研究の最終年度であったが、補助事業期間延長承認申請を行い承認されたので、本来2019年度に行う予定であった成果発表等を2020年度に行っていく予定である。すでに2019年度の時点で成果がまとまっているため、新型コロナウィルスの影響が落ち着き国際会議や講演会等が例年通り再開されれば、当初の目標を十分に達成できるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の時点で約20%の観測データが未解析であったが、今年度の前半にすべてのデータ解析が完了した。並行して、これまで開発してきた惑星形成の再現シミュレーションコードによって観測結果の理論的検証が可能となり、観測と理論の両面で合計6件の論文を出版することができた。論文の出版においては概ね計画通り進めることができたが、観測所の都合により当初の予定の25%しか実施できなかった観測については、できる範囲で観測データをまとめ、次の観測を見据えて物理量に制限値を与える限定的な内容で論文を出版した。今後十分な観測データの取得を目指し、データを補充した内容で論文にまとめる予定である。一方で、国際会議等での成果発表においては、台風19号および新型コロナウィルスの影響によって、予定していた発表の半分以上が中止となり、大幅に当初の目標を達成できていない。よって、上記の観測達成度と成果発表の2点を踏まえながら総合的にみて「やや遅れている」と評価した。しかしながら、2019年度が最終年度である本研究において補助事業期間延長承認申請を行い承認されたので、当初の予定通り成果発表を行って行く予定である。すでに成果はまとまっているため、新型コロナウィルスの影響が落ち着き国際会議や講演会等が例年通り再開されれば、2020年度内に当初の目標を十分に達成できるものである。
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Strategy for Future Research Activity |
台風19号および新型コロナウィルスの影響により実施できなかった国際会議等での成果発表において、2020年度に実施すべく補助事業期間延長承認申請を行い承認された。従って、新型コロナウィルスの影響が落ち着き国際会議や講演会等が例年通り再開した際には、当初の目標を達成すべく成果発表を進めていく。本研究で得られた結果はすでにまとまっているので、2020年度に成果発表することで目標を達成することが可能である。また、観測所の都合で達成できなかった観測については、新規で観測提案を準備し不足データの補充を図り、観測的制限を強固にして論文化を進めていく計画である。2020年3月から新型コロナウィルスにより世界的に観測が中断となっている。今後の観測状況を見ながら、アストロバイオロジー分野の専門家と協力して、惑星形成や生命と地球型惑星の起源につながるデータの蓄積およびシミュレーションによる裏付けを実施していく。
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Causes of Carryover |
2019年度に国内外の会議等で成果発表をする予定であったが、台風19号および新型コロナウィルスの影響で国際会議の参加を断念、あるいは会議が中止となる事態になった。そのため、旅費として準備していた予算が残る状況になった。本年度が本研究の最終年度であったが補助事業期間延長承認申請を行い承認されたので、2020年度に新型コロナウィルスの影響が落ち着いた際には、当初の予定通りに会議等で発表するための旅費として使用する予定である。
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Remarks |
論文標題「The origin of tail-like structures around protoplanetary disks」の論文において、Astronomy and Astrophysics誌のハイライト論文に選出された。
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[Presentation] ALMA Reveals a Misaligned Inner Gas Disk inside the Large Cavity of a Transitional Disk2019
Author(s)
Mayama, Satoshi; Akiyama, Eiji; Panic, Olja; Miley, James; Tsukagoshi, Takashi; Muto, Takayuki; Dong, Ruobing; De Leon, Jerome Pitogo; Mizuki, Toshiyuki; Daehyeon, Oh; Hashimoto, Jun; Sai, Jinshi; Currie, Thayne; Takami, Michihiro; Grady, Carol A.; Hayashi, Masahiko; Tamura, Motohide; Inutsuka, Shu-ichiro
Organizer
234th American Astronomical Society
Int'l Joint Research
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