2018 Fiscal Year Research-status Report
Multidimensional investigation of Glycopeptide-lectin interaction
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17K05920
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
比能 洋 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (70333333)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖ペプチド / ガレクチン / 蛍光ラベル |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度揃えた化合物ライブラリとビオチンラベル化ガレクチン類との相互作用解析を実施した。ビオチン化ガレクチン類は複数のビオチン結合サイトを有しており、相互作用は蛍光ラベル化ストレプトアビジンを使用し、全反射マイクロアレイ観察系を用いて観察を行った。マイクロアレイスポッターの不調により、スポット再現性の取得に苦労したが、観察系において別途開発中の小型化装置を用い、特に、スポッターを設置しているクリーンルームに持ち込むことも容易であることから、従来カメラで一点ずつ目視でのスポットの品質管理を強いられていたことに対し、全スポット完了後、明視野、散乱光、および蛍光を用いてスポットの品質管理ができる体制の構築に成功した。 さらに、品質管理の一環として合成糖ペプチドのシアル酸を切断することなく効率的にイオン化可能なマトリックス支援レーザー脱離イオン化法解析用のマトリックス系の開発に成功した。特に、シアリル化糖鎖解析の定石とされつつあるシアル酸のカルボン酸の修飾を必要としない高感度、高分解能解析を実現し、微量かつ多検体の品質管理を必要とする化合物マイクロアレイ研究を信頼できるレベルで遂行する上で必須の基盤構築に成功した。 上述の通り本年度は品質管理技術の向上にかなりの労力を費やしたが、ガレクチンのようなはがれやすく弱い相互作用を比較解析するためにはアレイに使用する化合物群の品質管理技術が極めて重要である。本年度は信頼性向上に時間を要したため標的となるガレクチンとの相互作用解析にリソースをあてられなかったが、信頼性の高い相互作用解析実施に必要な基礎技術群を整備することに成功しており、研究は確実に進捗しているといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スポッターの不調など、機器維持面で時間を使用しているが、おおむね予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
ガレクチン間の競合アッセイや複数のラベルをアッセイ系に取り入れることにより、観察実験を加速する。
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Causes of Carryover |
報告書に示した通り、マイクロアレイの品質管理にリソースを集約したたため、2019年度に実施するマイクロアレイを用いた相互作用観察にリソースを分配した。
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Research Products
(7 results)