2018 Fiscal Year Research-status Report
空中駆動する透明導電性高分子・ナノカーボンハイブリッドアクチュエータの研究
Project/Area Number |
17K05983
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
寺澤 直弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10357543)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
空中で駆動可能な、主に酸化・還元型PEDOT・PSSイオン液体ゲルアクチュエータの開発のため、PEDOT・PSS及びイオン液体を用い、指触ディスプレイ等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた透明アクチュエータ素子を開発する。 1)まず初めに、今までのナノカーボン/IL/PEDOT・PSSゲルアクチュエータに用いられたイオン液体等を勘案し、市販等のPEDOT・PSS及びイオン液体、加えて、研究室合成したイオン液体を用いて、最適の組合わせ及び構成比を示した。 2)次にPEDOT・PSS/ナノカーボン/IL/エチレングリコールゲルアクチュエータを用いて、シナジー効果が期待できる空中駆動可能なハイブリッドアクチュエータ(酸化・還元型及び電気二重層型)の開発のため、市販等のPEDOT・PSS、ナノカーボン及びイオン液体を用い、指触ディスプレイ、パワーアシストスーツ等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた透明アクチュエータ素子の一例を開発できた。 3)上記の実験の中で得られる、PEDOT・PSS/ナノカーボン/ILゲル及びPEDOT・PSS/ナノカーボン/IL/エチレングリコールゲルアクチュエータ素子を電気化学的データを中心として、ILの導電率や粘度等の基礎物性、ILのサイズや解離度等を考察して、応答メカニズムについて考察した。 その結果、投稿論文4報の掲載、学会発表4件(うち国際学会2件)及び国内特許の出願1件行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
空中で駆動可能な、主に酸化・還元型PEDOT・PSSイオン液体ゲルアクチュエータの開発のため、PEDOT・PSS及びイオン液体を用い、指触ディスプレイ等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた透明アクチュエータ素子の開発が順調に進んでいる。
また該当2年間で、投稿論文7報の掲載、学会発表4件(うち国際学会2件)及び国内特許の出願2件行った。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、研究課題に述べた、課題を着実に遂行し、PEDOT・PSS/IL、PEDOT:PSS/ナノカーボン/IL並びにPEDOT・PSS/ナノカーボン/IL/エチレングリコールゲル電極及びアクチュエータ素子を総合的に検討し、指触ディスプレイ、パワーアシストスーツ等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す、アクチュエータ素子を開発する設計指針を示し、指触ディスプレイ(福祉)、パワーアシストスーツ(介護)等の分野の開発において、画期的な成果を示す。 その結果を学会発表、論文掲載、特許出願という形で行う予定である。
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Causes of Carryover |
前年度の残額が今年度の残額にもなっている。今年度は物品費及び旅費にバランスよく使用したい。
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