2019 Fiscal Year Annual Research Report
Organo-modified nanodiamond with excellent heat-resistance - nanodispersion in crystalline transparent polymer -
Project/Area Number |
17K05986
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
藤森 厚裕 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00361270)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ナノダイヤモンド / 表面修飾 / 耐熱性有機修飾 / 長鎖ホスホン酸修飾 / 高分子系ナノ複合材料 / 溶融混練 / 結晶性フッ素樹脂 / フッ化炭素鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
結晶性フッ素化ポリマーをマトリックスとして使用して,そこにナノダイヤモンドが均一に分散したポリマー/有機修飾ナノダイヤモンド複合材料を調整した.この研究におけるすべての結晶性フッ素化ポリマーは高度に耐熱性であり,高温延伸により透明化が達成された.フッ素樹脂の中でもポリフッ化ビニリデン系共重合体[P(VDF-TeFE)]は,融点が低く取り扱いが容易であった.フッ化炭素鎖,および炭化水素鎖で修飾されたナノダイヤモンドの両者が,ポリフッ化ビニリデンベースのフッ素系共重合体中に均一分散したナノ複合材料をを調整可能であった.前者は優れた混和性のために調製可能となり,後者は所謂「造核剤添加効果/結晶核発生効果」によって得られた.この場合,造核剤添加効果は,ポリマー鎖の末端と修飾鎖の間の親和性/吸着可能性,および修飾鎖分子と対応するポリマーの結晶構造の類似性に起因する「エピタキシャル成長」によって引き起こされた.しかし,炭化水素修飾微粒子とフッ素系ポリマーを組み合わせてナノコンポジットを調整することは,普遍的に実行可能ではなく,この系に於いて独自の挙動と考えられた.高融点を示すエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)およびパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)ポリマーは,炭化水素修飾無機ナノ粒子とナノハイブリッドを調整することはできなかった.更に溶融混練によりナノ複合材を形成するには,有機修飾ナノダイヤモンドの最表面の修飾鎖の脱着温度を革新向上させる必要があった.そこで二座型結合形成能を持つホスホン酸含有フルオロカーボン鎖修飾ナノダイヤモンドを合成し,350℃に至る有機鎖脱着温度を達成させ,これらすべての要件を満たした.得られたナノ複合材は,物性の増強と独自のナノダイヤモンド特性の付与を示した.
|
Research Products
(52 results)