2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of polymer model in viscoelastic fluid based on complementary roles of active and inactive polymers
Project/Area Number |
17K06145
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀内 潔 東京工業大学, 工学院, 准教授 (10173626)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 粘弾性流体 / 高分子添加溶液 / 抵抗低減 / 多重スケール解析 / 反変、共変性 / MHD / スカラー場 / EIT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高分子添加溶液中の高分子流動の解析を目指し、高分子鎖をdumbbellで近似したBDS-DNS法を用いた。Dumbbellが溶媒の変形に追随する反変性の仮定が用いられて来たが、反変型は中間値の高分子エネルギー生成を担い、伸長が大きい場合、高分子エネルギーを溶媒の散逸に伝達するEITが発生し、抵抗低減が低下する。過去の研究において、非追随性が最大の共変型dumbbellでは、反変型以上の伸長と高分子エネルギー生成が得られてEITが抑制され、両型は互いに相補的な役割を果たす事を示した。実際は非追随性が可変になると考えられ、非追随性が可変な新規モデルの構築を行い、工学的実用化を図った。Dumbbellの回転による配向の変換を非追随性強度の増減に繰り込んで可変性を導入し、一様等方乱流において検証した。追随性を解除した場合、実際に反変型から共変型への遷移が起き、両型間の変換が概周期的に反復される事を示した。反変型では、伸長方向から周方向への配向変換により EITが低減されるが、最大の抵抗低減は,反変型から共変型への遷移により得られ、EIT が消失する事を明らかにし、モデルの有効性を示した。BDS-DNSは実用計算には不向きであるため、BDS-DNSのモデルを高分子応力の構成方程式によるDNSに適用可能なモデルに拡張し、計算時間の削減、BDS-DNSと同等な両型間の概周期的な変動と抵抗低減が得られることを示した。更に、反変型の磁場から成るMaxwell応力を付加したMHD乱流のDNSを行い、伸長が大きな磁場は飽和して磁場エネルギーの流体散逸への伝達が起きる事を示した。また、共変型のスカラー勾配から成る応力を付加したスカラー場のDNSを行い、スカラー勾配が反変的な渦度より伸張が大きい事と共変型高分子と整合する抵抗低減が得られる事を示し、反変性と共変性要素が有する特性の普遍性を明らかにした。
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Research Products
(5 results)