2019 Fiscal Year Annual Research Report
High efficiency and high heat transport rate of parallel tubes heat transport device in order to consider low environmental impact
Project/Area Number |
17K06214
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
齋藤 博史 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (40401450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 章 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60239522)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 熱工学 / 流体工学 / 伝熱機器 / 気液二相流 / 熱輸送 / 内部流動 / 相変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱輸送デバイス内部に封入された作動流体の沸騰・凝縮によって内部流動を誘起させ,流体輸送のための動力を一切用いることがなく熱輸送が行う並列細管熱輸送デバイスを対象に,熱輸送量と内部流動の同時計測を行い,作動流体に低環境負荷冷媒を用いた際の熱輸送特性の評価と,高熱輸送量化を目的に実施した. 並列細管熱輸送デバイスには,平板に溝加工を施し内部構造を形成し,それに観察窓を取り付けた内部流動の直接観察が可能で,デバイスの薄型化が容易なプレート型と,細管を組み合わせロウ付けした構造を持つ高い耐圧性能を有する高圧冷媒の使用を可能なパイプ型の2種類を用いした.作動流体はプレート型では,主にアルコール水溶液を用いた.アルコールには,エタノール,1-ブタノール,2-ブタノール,イソプロパノールとし,水溶液濃度を変化させ,パイプ型では従来冷媒に一般的に用いられてきたHFC冷媒(HFC-134a)に比べ,オゾン破壊係数(ODP)および地球温暖化係数(GWP)が極めて低いHFO冷媒(HFO-1234yf)および熱的・化学的安定性に優れODP,GWPが低い高機能性フッ素系溶剤を用い調査した. 薄型化したプレート型熱輸送デバイスの作動流体に水を用いた場合,その熱輸送量は約70%低下するのに対し,アルコール水溶液を用いた場合に熱輸送量の低下は抑制され,特に50%イソプロパノール水溶液では薄型化する前の熱輸送量と同程度の性能が得られ,その内部流動はヘッダ部内の気泡生成並びに細管部で激しい流動が見られた. パイプ型熱輸送デバイスの作動流体にHFO冷媒を用いた際には,HFC冷媒と比較し約20%の熱輸送量の低下が確認された.ある加熱条件においてプレート型のテストコアを用いた内部流動の観察から,その内部流動に大きな差異は見られず,熱輸送量の低下は熱輸送に関係する物性値に起因するものであることが確認された.
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Research Products
(8 results)