2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of electrical conduction mechanism under light irradiation in organic-inorganic hybrid perovskite semiconductor
Project/Area Number |
17K06351
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
傍島 靖 岐阜大学, 工学部, 准教授 (40397691)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ペロブスカイト半導体 / 太陽電池 / 光劣化 / 紫外光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度として、400 nm以下の紫外光に起因した一時的な光劣化を示したMAPbI3太陽電池に対して、周波数変化に対するC-f、及びR-f測定を行い、各キャリア電動に起因した挙動の解析を行った。光劣化により、低周波数領域において明確なイオン伝導の減少が確認され、MAPbI3を構成するイオン結晶は高エネルギー光を照射する事により微小な構造揺らぎを生じている事を確認した。光照射時間、および入射フォトン数の増加に伴い構造揺らぎも増大している事から、単純な欠陥生成反応ではなく、膜構造自体の変化による、材料の変質を生じているものと考えられる。 また、同現象の知見を元に、光劣化現象の低減と発電性能維持を実現するため、金属ナノ粒子を利用した局在表面プラズモン応用基板の試作を行い、InTiO膜は300度までの熱耐性を有し、MAPbI3膜作製時に利用する誘起溶媒に対して十分な耐性を持つことが示された。 さらに、基板作製技術として、表面に堆積する透明導電膜InTiO2を用いたMAPbI3膜作製条件の見直し、および同InTiO2の膜厚および用いた金属(銀)ナノ粒子径制御を行い、目標とする320~400nm付近の紫外光領域の光学的制御技術開発により透明導電膜を含む周辺媒質によるプラズモンピークの制御、および薄膜から真空加熱処理による粒子形成時の厚さ方向および膜面方向の径の差が、2つのプラズモンピークを発生することを示し、MAPbI3太陽電池応用時には、劣化減少の低減を実現するための基本的構造理解を果たした。
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Research Products
(6 results)