2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of 3-D Dynamic Characteristics and Evaluation of Retained Seismic Safety of Loose-Hole type Roof Joints
Project/Area Number |
17K06632
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
島田 侑子 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90586554)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 屋根定着部 / 構造解析 / 長孔 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで有限要素解析で二方向載荷時のアンカーボルト周りの挙動を確認したが,この時の載荷に関しては角型鋼管を用いた露出柱脚の水平二方向載荷実験をふまえて楕円履歴で二方向載荷とした.しかし楕円履歴の形状と長孔の形状は対応したものでなく,長孔とアンカーボルトの接触後はスライドしない状況も生じたことから,載荷履歴に関して再検討する必要が生じてきた.2021年度は水平二方向載荷実験の事前準備として,載荷履歴を再検討するために屋内運動場を模した骨組モデルを用いた解析により,定着部の変形性状を確認した. 解析モデルは東北地方太平洋沖地震で被災した屋内運動場を模したモデルを一部簡素化したものである.解析パラメータは,丸孔定着部を模したピン支承と長孔定着部を模したスライド支承(一方向滑動・二方向滑動)平面内での組合せである.スライド支承の二方向滑動は,定着部に対応する節点位置に相互の距離を非常に小さくした節点を2つ設定し,それぞれの節点において可動軸を設定することで再現した.屋根面の重量は仮定した鉄骨部材から鉄骨重量を算定し,屋根部材の節点に対応する荷重を加えることで設定した.外力は屋根端部に均等に分散してX方向,Y方向共に加えた. 必要保有水平耐力(X方向:3207kN,Y方向:4953kN)を入力した際の解析結果より,正側に荷重を入れたとしても変位差が負になる定着部があるが,これは骨組モデルの屋根がZ方向に変形したことによるものである.屋根頂部の5フレームにおける鉛直変位より,骨組モデルの屋根の一部では沈み込みも生じていることがわかる.四隅をピン支承とし,他の定着部を一方向スライドとしたパターンが最もX方向,Z方向共に変形を大きく生じていた.スライド支承(二方向)を有するパターンにおいて,X方向もZ方向も違いが見られなかった.
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