2017 Fiscal Year Research-status Report
高層建物用履歴ダンパーの台風時および竜巻時風力下での制振性能の比較評価
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17K06643
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
竹内 崇 神戸大学, 工学研究科, 助教 (80624395)
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2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 動的風応答計算 / 立ち上がり時間の短い突風 / 載荷速度 / 数値流体計算 / 高速載荷 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，長時間継続する強風下や瞬間的に大きな風力が作用する突風下における履歴減衰型ダンパー（履歴ダンパー）付き建物の応答性状や性能保証限界に関して，強風下での風力の平均成分の影響や，履歴ダンパーの荷重変形量関係に及ぼすひずみ速度の影響を解明することを目的としており，平成29年度は以下の研究を実施した。
・短時間で風速が変化する突風を受ける3次元建物に生じる非定常風力を数値流体計算により調べた。建物高さ，風向角を変数として解析を実施し，風向角30度時において，建物中層部で大きな風力が生じることを明らかにした。また，得られた非定常風力波形を用いて，その建物に対する動的風応答計算を実施し，突風時の建物応答における非定常渦の影響を調べた。
・強風下での履歴ダンパー付き建物の動的風応答計算を行い，履歴ダンパーの累積損傷評価に及ぼす平均風力ならびに建物応答の高次モードの影響を調べると共に，動的載荷実験の入力荷重のデータを取得した。
・静的な荷重条件下での面外変形が拘束された鋼製せん断パネル型履歴ダンパーの変形性能を明らかにするために，載荷プログラムや拘束量を変数とした静的載荷実験を実施し，累積損傷度や等価せん断座屈変形角等の変形性能を調べた。
・動的アクチュエータを使用したせん断パネル型履歴ダンパーに対する動的載荷実験システムを構築し，履歴ダンパーに対して，強風を想定した外力を導入し，その応答性状を調べた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請時の研究計画を予定通り実施しており，順調に進行している。
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| Strategy for Future Research Activity |
・突風を想定した外力に対する動的風応答計算を実施し，履歴ダンパーの有無による建物応答の比較を行い，突風時の応答低減効果の検証を行う。
・動的載荷実験において，載荷プログラムや試験体サイズを変数とした載荷実験を実施し，履歴ダンパーの荷重変形量関係および累積損傷度に関する詳細な検討を行う。
・突風を想定した外力に対する動的載荷実験を行い，突風時の速度依存性の影響を明らかにする。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は，実験システムの構築において，既存の装置や機器を活用することが出来たためである。
使用計画として，載荷速度の影響を明らかにするための高速載荷実験において，より詳細な検討を進めるために検討項目を増やすための試験体数の拡充費用に当てる。
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