2019 Fiscal Year Annual Research Report
Blast resistance of reinforced concrete slabs with clad-reinforcement of fiber reinforced cement composites
Project/Area Number |
17K06647
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山口 信 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (80570746)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 鉄筋コンクリート / 接触爆発 / 局部破壊 / 耐爆補強 / スラリー充填繊維コンクリート / プレパックドコンクリート |
Outline of Annual Research Achievements |
意図的攻撃による構造物の被災事例が多数報告されている.特に,接触爆発を受ける鉄筋コンクリート(以下,RCと略記)部材の設計においては,コンクリート片の飛散による2次被害防止の観点から,反射引張応力波と斜めせん断ひび割れとに起因する裏面剥離(スポール)を抑止することが設計上の重要課題と位置付けられる. 従来の研究では,コンクリートに代えて全面的に繊維補強セメント複合材料(以下,FRCCと略記)を適用したRC版の接触爆発試験が行われ,FRCCの適用がスポール低減の面で有効であることが明らかにされている.しかし,FRCCを適用しても爆発面破壊(クレータ)は殆ど低減されないことも明らかにされており,より効率的な耐爆補強を実現するためには,スポール発生が想定される裏面側に限定してFRCCを用いる等の部材構成上の工夫が必要である. そこで,本研究では,FRCCの中でも特に良好な耐爆性能を有するスラリー充填繊維コンクリート(以下,SIFCONと略記)に着目し,スポール発生が想定される裏面側のみにSIFCONを適用し,爆発面側にはプレパックドコンクリート(以下,PPC)を用いたシームレスな積層型耐爆構造部材の接触爆発に対する耐爆性能について実験的検討を行った.その結果として,(1) SIFCON自体のスポール破壊低減効果よりも,PPC層で発生するスポール破壊片をSIFCON層が捕縛する効果に期待する方が,SIFCONの良好な曲げ靭性を活かした効果的な耐爆設計が可能であること,(2) SIFCON層厚20mmの試験体において,厚さ20mmのSIFCON層は厚さ130mm以上の普通コンクリートと等価な耐爆効果を有すること等が示された.
|