2017 Fiscal Year Research-status Report
Field Study of Lifestyle Design with Energy Conservation in Smart Community
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17K06719
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
福田 展淳 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (00267478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高 偉俊 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (20288004)
牛房 義明 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (90343433)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スマートコミュニティ / 省エネルギー / ライフスタイル / 住宅 / 調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
北九州の社会実証に参加したマンション世帯に対し、説明会を実施し本研究の趣旨を説明し、約20 世帯の参加者を募った。各季節において数週間の計測であれば協力可能であるということから、15 世帯の協力者を確保することができ、賛同して頂いた世帯には事前に取り付け、計測可能期間についてアンケートで伺い、スケジュールを調整した。調整後、自宅に電気主任技術者と共に伺いエネルギーモニターシステムを取り付け、個々の家電製品と部屋全体の電力消費量を計測した。 エネルギーモニターシステムによって計測されたデータを収集し季節ごとに各世帯の電力消費量を分析し、各家電製品がいつ、どれだけ、利用されているのかを把握する。本研究の特徴としては、オール電化マンションにおいてこれまで計測が十分にされてこなかったIH クッキングヒーター、電気給湯器の電力消費パターンを把 握することができるため、エネルギー効率的な調理方法やお湯の利用方法を分析することが可能となる。 データの分析をし、協力世帯と面談し、分析結果を説明した。部屋全体、個々の家電製品の電力消費量を説明し、どの家電製品の消費電力が大きいか、無駄な利用をしているかなどを伝えた。また節電、省エネアドバイスを行い、節電、省エネ行動を促す。 今回、実測調査・分析によって、夏期・中間期と比較して冬期の方が、平均電力消費量が高く、世帯による日電力消費量のばらつきが大きいことが確認できた。また、電力消費量に最も影響を及ぼす用途はエコキュートであり、特に冬期においては顕著に表れた。よって、冬期における給湯の使い方を見直すことが、全電化集合住宅の省エネルギー化に繋がると考える。今後、全電化集合住宅における電力消費に関するデータベース構築を進めるうえでは、年間を通しての世帯の電力消費量、月積算値などに関するデータの蓄積が重要であることから、長い期間において実測調査が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では北九州ダイナミックプライシング社会実証に参加した住民の電力消費量を個々の家電製品レベルから計測し、住民のライフスタイルや生活パターンを明らかにする。そのために次の項目を計画して、研究を行う。①オール電化マンション世帯にエネルギーモニターを取り付け、部屋全体と個々の家電製品の消費電力を実測する。②収集されたデータを分析し、その結果を参加住民に還元することで、節電、省エネ行動を促すことが可能かどうかを明らかにする。このような電力消費に関する詳細な実測、分析、住民への情報提供、省エネルギーアドバイスという一連の過程が家庭部門における節電、省エネルギー政策にどれだけ有効な方策かどうかを検証する。 初年度前半では本研究を実現するためにエネルギー消費の実測に協力して頂く住民の募集、実測に必要なエネルギーモニターシステムの購入、取り付けを行った。後半は収集されたデータを分析して、その分析結果を参加世帯に説明し、節電や省エネアドバイスを行っている。予定通りで実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度では平成29年度同様に季節ごとに協力世帯の電力消費を計測し、データを分析する。前年度の各季節の計測結果があることから、年度ごとの結果を比較して、節電効果、省エネ効果を検証する。またそれらの結果は協力世帯に説明し、継続して節電、省エネアドバイスを行う。また、平成30年度時点までの成果を国内外の学会で継続的に報告する。
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Causes of Carryover |
ほぼ計画通りに実行しており、旅費や謝礼等の支出を押さえているが、次年度に活用したいと思う。
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Research Products
(4 results)