2019 Fiscal Year Annual Research Report
Targeting novel bromodomain protein in colorectal cancer
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17K07214
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 貴世志 東京大学, 医科学研究所, 特任講師 (50466843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 洋一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20272560)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 大腸がん / 分子標的治療 / エピジェネティクス / 遺伝子発現制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
BRD8(bromodomain containing 8)遺伝子のノックアウト(KO)細胞を樹立するために、BRD8に対するguide RNA配列を2種類デザインし、CRISPR-Cas9ベクターにクローニングした。大腸がん細胞株HCT116とSW480にこれらのプラスミドを導入して、単一細胞のクローンを単離し、スクリーニングを実施したところ、それぞれ数個のKO細胞株を樹立することに成功した。KOクローン細胞株の間で、細胞増殖の速さは一致していなかったものの、野生型と比してすべてのKOクローン細胞株で増殖抑制が認められた。また、スフェロイド状態で培養したときの増殖への影響について検討したところ、二次元の単層培養と同様、KOクローン細胞株で明らかな増殖抑制が確認された。次に、この増殖抑制に関するメカニズムを解明するために、野生型およびKO細胞株からRNAを抽出し、RNAシーケンシングによる遺伝子発現解析を実施した。それぞれのKO細胞株で共通して発現増加あるいは低下を認める遺伝子を同定しており、これら発現変動遺伝子群のアノテーションとシステム生物学的アプローチによって、BRD8がどのようにがん細胞の増殖を調節しているのか明らかになることが期待される。今後は、siRNAを用いたBRD8ノックダウン大腸がん細胞とKO細胞の遺伝子発現プロファイルを統合的に解析することや、既に同定しているTIP60/BRD8が直接制御する遺伝子群の機能を明らかにすることで、詳細なBRD8の生物学的な役割を解明できるのもと考えられる。
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Research Products
(14 results)