2018 Fiscal Year Research-status Report
Integrated mitigation measures for agricultural crop damage induced by flood in the South-East Asia
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17K08003
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小寺 昭彦 茨城大学, 地球変動適応科学研究機関, 特命研究員 (10435589)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 洪水被害 / 干ばつ被害 / 衛星リモートセンシング / 水資源・栽培管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東南アジア地域各地域の近年の農作物の冠水・干ばつ被害実態を広域衛星リモセンと現地調査によって定量的・空間的に把握し、冠水-干ばつ被害の因果関係について水資源・栽培管理の観点から明らかにすることを目的としている。 2018年度は、前年度のカンボジア地域に引き続きベトナムを対象エリアとし衛星リモセングデータを用いた洪水および干ばつ被害判別手法の検討を中心に進めた。 本研究では過去の農作物の干ばつおよび洪水による被害を広域で評価するため衛星画像データから①作物の生育段階、農地の②乾燥度情報、③冠水情報を収集し、①と②または③の関係から被害を推定する。作物生育情報についてはMODIS植生時系列データから生育段階のデータセットを作成した。乾燥度評価には解像度約25kmのAMSR-E土壌水分プロダクトおよび解像度約1kmのMODIS蒸発散量プロダクトを用いた既存の評価手法を比較検討しDrought Severity Index (DSI)マップを作成した。冠水評価にはMODISの水指標を用いた。被害推定について、まずは①と②または③の関係から被害発生の可能性があった農地について同定した。当該地域でも干ばつ被害のほとんどは雨季の無降雨期間(ドライスペル)の長期化が原因となっているとう特徴が見られた。各被害量については今後実際の被害データとの相関を分析した後に行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度の研究計画の内、予定していた現地調査が実施できず現地データが不足したため、洪水と干ばつ被害の因果関係の分析が未達成となった。来年度の継続課題となる。
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Strategy for Future Research Activity |
全体の計画変更はない。2019年度は現地調査と情報収集を実施するとともに、2018年度の研究課題を引き続き実施しつつ、最終年度の課題に取り組む。
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Causes of Carryover |
計画されていた現地調査の実施ができず旅費の支出がなかったことから、次年度使用が生じた。これら未実施調査は2019年度中に次年度使用額を用いて実施する計画である。
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