2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of forecasting models and risk mapping methods for insect pest management
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17K08182
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
仲島 義貴 京都大学, 生態学研究センター, 研究員 (80322882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井田 崇 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (00584260)
田渕 研 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 主任研究員 (90531244)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 水田害虫 / 発生予察 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
害虫の発生予察は総合的害虫管理の要となる構成要素である。本課題では、GIS(地理情報システム)や統計モデリングの技術を用い、圃場周辺の害虫発生源の面積から個々の圃場の害虫個体数を推定することで、従来の予察技術では不可能であった「圃場単位で害虫の発生量と被害を予測するモデル」の開発を目的とする。北海道内24か所の水田圃場で主要水田害虫の個体数と水田周辺環境の調査データを用い予測モデルを構築するとともに、これに基づくリスクマップを作成することで新たな予察技術基盤の構築を目指した。 本年度の野外調査はイネ栽培の初期に発生する害虫(イネドロオイムシ、イネミズゾウムシ)のデータ収集と解析を主に行った。調査対象水田周辺の景観要素の中で、最も重要な発生源として考えられたのは、イネドロオイムシでは畦畔と森林、イネミズゾウムシでは畦畔であった。これらの結果は、過去数年間の同様の調査結果とも一致した。得られた統計モデルをもとにリスクマップを作成し、本年度の目標を達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者との十分な議論ができたため、データ解析とモデリングがスムースにすすみ1年分の野外データに基づいたリスクマップが作成できた。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度の解析により主要害虫のリスクマッピングの作成のめどがたったので、今後も継続した調査を行い予測の精度を高めるためのモデル解析をすすめたい。また、データの解析の過程で、各圃場からのサンプル箇所を減らしても、モデルの予測に大きな影響を及ぼさないことも明らかになってきたので、調査努力の軽減を考慮したより現実的なサンプリング努力による圃場単位の発生予察とリスクマッピング法の確立を目指したいと考えている。
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Causes of Carryover |
水田の初期発生害虫の調査に集中した調査を行ったため、旅費と謝金の支出が予定より少なくなった。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Oviposition inhibitor in Umbelliferous medicinal plants for the common yellow swallowtail (Papilio machaon)2018
Author(s)
Morino C., Morita Y., Minami K., Nishidono Y., Nakashima Y., Ozawa R., Takabayashi J., Ono N., Kanaya S., Tamura T., Tezuka Y., Tanaka K.
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Journal Title
Journal of Natural Medicines
Volume: 72
Pages: 161-165
DOI
Peer Reviewed
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