2019 Fiscal Year Annual Research Report
Physiological role of Na-dependent dicarboxylate transporters in central nervous system
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17K08430
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
藤田 卓也 立命館大学, 薬学部, 教授 (00247785)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クエン酸トランスポーター / クエン酸回路中間体 / クエン酸回路 / 神経細胞 / 発現調節機構 / 輸送活性調節機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞は、glutamate や GABA などの神経伝達物質の細胞内プールにおける再生産を細胞外に存在するクエン酸回路中間体を利用して行っている。α-Ketoglutarate や malate などのクエン酸回路中間体はアストロサイトで合成された後、神経伝達物質の前駆体としてニューロンへ輸送される。また、エネルギー代謝の非常に大きな脳では、クエン酸、α-ketoglutarate、malate 等の各種クエン酸回路中間体がエネルギー供給源としても非常に重要である。特に、クエン酸は脂肪酸やコレステロールの炭素源であり、代謝エネルギー産生における基質となることからニューロンでのクエン酸回路中間体の中でも中心的な役割を担っていると考えられる。しかしながら、ニューロンでは succinate、α-ketoglutarate 等のクエン酸回路中間体を自身で合成する経路が欠損しており、これらの物質はトランスポーターを介した細胞外からの供給に依存している。本申請者は、ラットおよびマウス大脳皮質初代培養ニューロンにおいて Na+/ジカルボン酸共輸送系(NaCT/SLC13A5)が機能、発現しており、クエン酸を Kt 値 10~20 μM で Na+ 依存的に輸送することを明らかにしてきた。しかしながら、脳内においてクエン酸回路中間体を血漿中からニューロン内に輸送する NaVT の輸送活性調節機構に関しての詳細は不明であった。本年度は、NaCTを介したクエン酸輸送に対するprotein kinase C (PKC) による制御機構に関して、NaCTを発現しているHepG2細胞および NaCT 発現系を用いて検討を行った。
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Research Products
(9 results)