2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on influences of the extracellular matrix on the growth and differentiation of neuronal progenitor cells
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17K08526
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
八木 秀司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10303372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 雄介 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00710245)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経発生 / アクチン線維 / 細胞骨格 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度までの成果より、細胞外マトリックスとFILIP分子をつなぐ役割をしていると考えられるパキシリン分子とともにインテグリン分子の細胞内ドメインで働くことが報告されているタリン、ビンキュリン分子の動態について検討した。その結果、パキシリン分子以外にはFILIP分子は大きな作用をもたらしていない可能性を見出した。さらに、神経発生において、細胞外マトリックスの変化がFILIP分子を介した細胞骨格への作用の変化をもたらし神経細胞の移動や神経突起の伸展に重要な役割を果たす可能性を考え、細胞外マトリックスの変化の有無をマウスの胎仔の切片を用いて免疫組織化学法により検討した。各種ラミニン、フィブロネクチンの発現を比較した場合、数種類のラミニンが神経組織内の特定の部位で発現していた。これらのラミニンを受容するインテグリンの元で、FILIP分子を介した調節系が働いている可能性が示唆された。また、新たな疑問点として、強制発現したFILIP分子が集積し、アクチン線維に影響を及ぼし、他の分子の動態が変化する可能性があげられた。そこで、細胞内でアクチンファイバーとFILIP分子の関係性について検討するため、可溶性アクチン成分と線維性アクチン成分のどちらにFILIP分子が関与しているかを検討した。FILIP分子はアクチン線維分画に多く存在した。一方、アクチン分子の細胞内分画には一定の方向性を認めなかった。さらにFILIP分子が結合するパキシリン分子に関しても一定の方向性を認めなかった。免疫染色との結果に差があるが、アクチン線維の動態に関して、細胞の形態に調節に関わることを示唆する結果であった。神経幹細胞と細胞外マトリックスとの関連性では、神経幹細胞とオリゴ前駆細胞の培養において各種マトリックスの増殖に及ぼす作用を検討した。その結果、ラミニンを主体とするマトリックスが増殖には有利であることを見出した。
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Research Products
(1 results)