2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K08567
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| Research Institution | Saitama University |
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Principal Investigator |
塚原 伸治 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90318824)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 性差 / 性分化 / 性的二型核 / カルビンディン / 性ホルモン / 思春期 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
前年度に作製したカルビンディンのshRNAを発現するアデノ随伴ウィルスベクターを雌雄ラットの視索前野の性的二型核（SDN-POA）に注入して、同領域のカルビンディンの発現をノックダウンした動物の性行動を解析した。その結果、SDN-POAのカルビンディンをノックダウンした雄ラットは、対照群の雄ラットと同様に、雄性行動を発現した。しかし、SDN-POAのカルビンディンをノックダウンした雌ラットは、対照群の雌ラットと比べて、雌性行動の発現頻度が低下した。これらの結果から、SDN-POAのカルビンディンは雄性行動の制御には関与しないが、雌性行動の促進制御に関与することを示唆された。
前年度の研究では、性的二型核の性差構築における思春期の性ホルモンの役割を明らかにするため、雌雄マウスの性的二型核に対する思春期前性腺除去の影響を調べた。その結果、雄優位な性的二型核であるSDN-POAとBNSTpのニューロン数は精巣除去により減少し、雌優位な性的二型核であるSDN-DHのニューロン数は卵巣除去により減少した。本年度は、思春期前の性腺除去による性的二型核のニューロン数減少が思春期における性ホルモンの代償投与により回復するか否か検討した。その結果、精巣状去によって減少したSDN-POAとBNSTpのニューロン数はテストステロン投与により増加することが明らかになった。また、卵巣除去により減少したSDN-DHのニューロン数はエストラジオール投与により増加した。以上の結果から、思春期の精巣から分泌されるアンドロゲンはSDN-POAとBNSTpの雄性化を促し、卵巣から分泌されるエストロゲンはSDN-DHの雌性化を促すことが分かった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SDN-DHの生理機能を明らかにするための実験が遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
雌マウスではSDN-DHが養育行動の制御に関与することが示唆されているので、仔マウスを提示した時の雌雄マウスにおけるSDN-DHの神経活性を調べる組織学的解析を行い、仔を提示した時の被験動物の行動とSDN-DHの神経活性の関係性およびその性差を調べる。
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| Causes of Carryover |
おおむね計画通り予算執行したが、残額が発生した。当該助成金は次年度に実施する実験の費用として使用する
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Research Products
(24 results)
