2017 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of autophagy regulation by TSST-1 integrated with its mechanism on chronic Staphylococcus aureus skin infection
Project/Area Number |
17K08819
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
浅野 クリスナ 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (70598622)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 黄色ブドウ球菌 / TSST-1 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 異なるコンディションにおけるTSST-1発現プロファイルの解析。黄色ブドウ球菌834株を各温度、pH条件のBHI培地で培養し、TSST-1の発現をWestern blottingで解析した。この結果、温度条件については40℃でTSST-1の発現が最大となり、42℃で発現が消失していた。pH条件については、pH7.0でTSST-1の発現が最大となった。さらに、黄色ブドウ球菌834株のBHI寒天培地上で好気性、微好気性の条件(6-12% O2, 5-8% CO2)で培養すると、TSST-1は微好気性の条件において好気性条件に比べ3-4倍高い発現を示した。これらの結果から、黄色ブドウ球菌の細胞内、組織内感染において、TSST-1はpH7.0、微好気性条件、40℃でTSST-1が高発現することが明らかになった。 2. HaCaT細胞に対してYFP標識黄色ブドウ球菌(TSST-1導入有り/無し)を感染し、ライソゾームの融合をLysotrackerを用いてモニターしながら菌の動態をライブイメージングで解析した。菌の分布はLysotrackerの蛍光とoverlapしたが、TSST-1導入有り/無しの違いは明瞭ではなかった。実験の条件を改良して、今後解析を続ける。 3. HaCaT細胞でSeptin7遺伝子をサイレンシングすると、qRT-PCRによるLC3遺伝子の発現が増加した。Western blottingにおいても、Septin7遺伝子サイレンシングにおいてLC3-II量がサイレンシング無しに比べて著しく増加していた。この結果から、Septin7はオートファゴゾーム形成を調節していることが強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調だが、湿度条件における黄色ブドウ球菌TSST-1の発現のプロファイルについて結果が得られていない。また、ライブイメージングの結果が撮影条件等の問題で不調である。これらの実験の条件を再検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
1. Single cell isolator等を用いたin vitroの解析により、黄色ブドウ球菌における詳細なTSST-1発現レベルの変化を解明する。 2. Atg5(オートファゴゾーム形成関連因子)欠損マウスを用いた黄色ブドウ球菌感染実験により、菌感染機序におけるオートファゴゾームの役割を解明する。 3. 三次元人工皮膚モデルを用いた黄色ブドウ球菌感染実験により、菌感染動態の詳細を解明する。
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Research Products
(9 results)