2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K08939
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Research Institution | Okayama Shoka University |
Principal Investigator |
粟屋 剛 岡山商科大学, 法学部, 教授 (20151194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 潔 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (10309081)
宍戸 圭介 岡山商科大学, 法学部, 教授 (10524936)
中塚 幹也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (40273990)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生命倫理 / バイオエシックス / 手術誘引 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年8月7日(火)~11日(土)、北海道釧路市の支援の元、釧路市観光国際交流センター(www.kushiro-kankou.or.jp/kkc/)にて第5回釧路生命倫理フォーラムが開催されたが、その一部として7日(火)、村岡科研「高度先端医療の ELSI」及び粟屋科研「手術誘引の研究」の合同研究会「先端医療と手術誘引] が開催された。 具体的には、山下登教授(岡山大学)が「先端医療における医師の説明義務―日独判例の比較を通して―」 と題する報告を行い、村岡潔教授(佛教大学)が「医師の裁量と患者の自己決定」と題する報告を行った。また、打出喜義教授(小松短期大学)が「産婦人科医の視点から手術誘引の動機と目的を分析する」と題する報告を行い、 宍戸圭介教授(岡山商科大学)が「手術誘引に関するケース報告」と題する報告を行った。粟屋(岡山商科大学)は「手術誘引研究―札幌医大心臓移植事件を契機として―」 と題する報告を行った。 以下、とくに粟屋報告について記す。広く知られている札幌医大心臓移植(和田移植)事件は、今となっては手術誘引の格好の研究材料である。共同通信による詳細な資料によれば、同事件ではドナー家族に対して心臓摘出手術の誘引があり、レシピエント家族に対しては心臓移植手術の誘引があったと推測される。なお、粟屋は和田教授と一度話したことがあるが、自分には一点の曇りもないとのご主張であった。 2019年度はこの札幌医大心臓移植事件を集中的に調べる。また、2017年度に第34回西日本生命倫理研究会で取り上げた「慈恵会医科大学青戸病院事件」や 粟屋科研2017年度第2回研究会で取り上げた「熊本大学医学部付属病院事件」との比較も行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2017年4月、研究代表者が勤務校で学部長に就任した(2019年3月終了)ため、研究のための時間があまり取れなくなり、少し遅れ気味である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は科研最終年度であるので総まとめを行う。具体的には、「研究実績の概要」で述べたように、札幌医大心臓移植事件を集中的に調べ、さらには、「慈恵会医科大学青戸病院事件」や「熊本大学医学部付属病院事件」との比較も行う。ほか、国内のみならず外国の研究者も招聘してシンポジウム等を開催する。
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Causes of Carryover |
村岡教授(佛教大学)及び中塚教授(岡山大学)につき、計画通りに研究が進まず、未使用額が発生した。2019年度には計画通り執行する。
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