2018 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of novel transgene for in vivo cell tracking by fluorescent imaging
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17K08969
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田原 強 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (20419708)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トランスジーン / 蛍光プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度において新規トランスジーンとしてtobacco etch virus protease (TEVp)の発現ベクターの構築に成功し、培養細胞においてしっかりと発現することを確認できている。2018年度において強制発現させたTEVpがプロテアーゼ活性を示すかどうかを調べる目的で、TEVp認識配列を用いてHalo-tagと蛍光タンパク質Venusの融合タンパク質の構築を行い、現在融合タンパク質の発現の確認を行った。その結果、培養細胞中においてTEVp認識配列を挟んでHalo-TagとVenusが融合タンパク質として安定して発現することが確認できた。ついで、融合タンパク質発現細胞に、TEVp発現ベクターを導入することで、TEVpが機能するかどうかについて検討行った。その結果、発現させたTEVpを発現させた細胞において、Halo-tag-Venus融合タンパク質が、切断されていることがwestern blot analysisにより示された。すなわち、培養細胞内において発現させたTEVpがファンクションを有したタンパク質として発現していることが明らかとなった。そこで、現在、新規トランスジーンに対するOff-On型ペプチド蛍光プローブの合成を目指し、候補配列を挙げ、ペプチドの両端に蛍光色素ICGを付加し、TEVpのプロテアーゼ活性に依存したシグナルがえられるか検討中である。また既存のプロテアーゼカテプシンBを用いた未分化細胞でのin vivoイメージングには成功している。既存のプローブでのイメージングの評価ができたことは、今後の新規プロテアーゼ・プローブの評価を行ううえでも重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規トランスジーンの発現が確認でき、またその発現したTEVpが機能を有していることも見出した。ついでそのTEVpに対する新規Off-On型ペプチド蛍光プローブの合成に進むことができているため。また動物実験での検討もまもなく開始できるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在検討している蛍光プローブとプロテアーゼの組み合わせが決まった段階で、動物実験への以降する。TEVpを発現するがん細胞をマウス皮下に移植し、ある程度成長した時点で、Off-On型蛍光プローブを投与し、がん細胞特異的な蛍光シグナルが得られるか検討する。 また皮下のみならず、脳腫瘍モデル、がん細胞の尾静脈投与転移モデルなども検討することで、新規イメージングツールの有効性について多くの情報を得る。
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Causes of Carryover |
本年度の実験がスムーズに進み、必要となった試薬・消耗品などが予定より少なく済んだため。
繰り越し額および本年度分の予算は、まず平成30年度と同様にin vitroでの実験と並行して、ペプチドの合成、蛍光標識および動物実験に用いる。動物実験において、より確実なデータを得るために、使用動物数を予定より多く実施する。またOff-On型ペプチド蛍光プローブの作製においては、合成受託を行い、さらに予定 より多くの候補プローブの評価を行う。
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