2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K09480
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永見 康明 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (70464633)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食道狭窄 / ESD / 食道癌 / 抗線維化薬 / ピルフェニドン |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、全身麻酔下でのブタの内視鏡治療が可能かについて検討を行った。 鎮静剤の筋肉注射後にブタを手術台に移動し、吸入麻酔器による全身麻酔を行った。低酸素血症を来さない麻酔濃度について検討を行った。さらに気管内挿管を挿管チューブを用いて行い、安定した全身麻酔が行えることを確認した。 ブタを使用して全身麻酔下で,内視鏡的食道粘膜下層剥離術(ESD)を施行した。病変を想定した全周性病変を長軸5㎝にわたって、高周波発生装置、内視鏡用の電気メスを使用し、マーキングを行った。このマーキングを全て切除するように生理食塩水を局所注射後に、電気メスを使用して口側、肛門側を周囲切開した。想定病変の粘膜下層にも生理食塩水を局所注射し、電気メスを使用して、口側から肛門側に向けて順次剥離を行った。穿孔や出血がないことを確認して、治療を終了した。 2週間後に再度上述の全身麻酔を施行し、ESD部位を内視鏡で観察し、内視鏡通過不可能な狭窄が確認された。内視鏡終了後に屠殺し、食道標本を摘出した。計画通り当研究方法により、評価が行える可能性が示唆された。 また、狭窄予防のための抗線維化薬をブタに投与し、狭窄予防に効果があるのかを検討したが、ブタが抗線維化薬を内服しないため、この投与が困難であることが判明した。そこで、抗線維化薬をカルピスの原液と混ぜ、ゼリー状にすることで、内服可能であることが確認された。もし、内服が困難となった場合も想定し、直接口腔内に注入する方法についても現在検討中である。以上、研究実施が可能と判断されれば、随時研究を進行していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗線維化薬の投与が困難であり、現在投与方法について検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
薬の投与法を検討したのちに、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
ブタへの薬の投与が困難であったため、研究が一時中断となったため、基礎的研究に進めていなかった。今後、投与法を検討の上、予定した実験を開始し、基礎的研究も併せて行っていく。
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