2020 Fiscal Year Research-status Report
運動療法による冠動脈・頸動脈プラーク退縮と安定化、メカニズムの検討
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17K09493
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
石井 秀樹 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (90456674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 進 名古屋大学, 医学部, 招へい教員 (10725831)
菊地 良介 名古屋大学, 医学部附属病院, 主任臨床検査技師 (30721435)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 心肺機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の研究は、虚血性心疾患患者に対して、血管内超音波による冠動脈プラーク組成を中心として、それが心肺機能と関連を調査することである。 昨年まで、急性心筋梗塞で経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を行った患者において、低心肺機能群においてイベント発生率が有意に高いことを示し、左室の拡張能障害が低運動耐容能群を規定する因子ということを明らかとした。 昨年度(2020年度)は、COVID-19 pandemicのため、診療制限があり、血管内超音波の症例数追加が限られていたが、COVID-19が虚血性心疾患患者を中心とした症例に施行している心臓リハビリテーションと心肺機能にどのような影響を与えるのかについての評価を行うことができた。具体的には、COVID-19 pandemic直前の患者27症例、pandemic下の28症例を比較した。pandemic以前はセンターでのリハビリ施行が中心、pandemic以降はベットサイドが中心である。結果として、pandemic以降はその後の6分間の歩行距離、そして歩行速度が低下していた (6分間歩行距離 P = 0.031, 歩行速度: P = 0.014)。心肺機能のデータについても今後冠動脈のプラーク組成などともデーターを合わせての検討が可能と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究成果で、血行再建が成功した急性心筋梗塞の患者では、心肺機能により予後が違うことが明らかとしてきた。 更なる症例を集積予定であったが、COVID-19 pandemicにより、診療制限、患者の来院自粛があるための影響を受けている。 但し、この特殊な背景を基として、COVID-19 pandemicの状況がどのように心臓リハビリテーションの実践・結果に影響があるかを調査することが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数を増やすことにより、データーの信頼性を高めることを実践する。 今後、CPX等によるパラメーターとの関連性についての検討を進め、予後との関連も含めた検討を行う。 また、COVID-19 pandemicが虚血性心疾患、心不全発症にどのように関与するか、そして心肺機能についてどのような影響をもたらしたのかについても併せて検討を行い、冠動脈プラークとの関連も含めた包括的検討を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19 pandemicにおける研究遅延のため。 昨年度施行予定であった症例に対しての研究費として使用する。
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