2017 Fiscal Year Research-status Report
膠原病における潜在性肺高血圧症に対する早期治療介入の有用性
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17K09506
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
楠瀬 賢也 徳島大学, 大学病院, 助教 (70507649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 博胤 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 特任教授 (40380084)
西尾 進 徳島大学, 病院, 臨床検査技師 (90747841)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺高血圧症 / 心エコー図検査 / 運動負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
内容:膠原病(全身性強皮症,混合性結合組織病,全身性エリテマトーデス,皮膚筋炎及び多発性筋炎を含む肺高血圧症発症の高リスク群)における,6分間歩行負荷心エコー図検査により評価された運動誘発性肺高血圧症の頻度および臨床的背景を収集中である.4月2日現在,目標症例100中,50例程度の収集が終了しており,一部治療介入も行われた.心血管イベントのフォローも半年に一度に調査を実施中である.また,より正確な運動負荷心エコー図検査を実施するために,運動負荷エコーエルゴメーターを購入し,同意が得られた症例に対して実施している.当該年度のうちに100症例を収集し,横断研究および縦断研究についての調査を行う.
意義:膠原病患者における潜在性肺高血圧症検出に,6分間歩行負荷を用いた報告は我々の施設が2015年に世界初で行った.6分間歩行負荷心エコー図検査により平均肺動脈圧と心拍出量の変化の比が算出可能であるが,これを指標にした治療介入の臨症上の効果が証明されれば,心エコー図指標によるリスク層別化が治療介入に役立つことが証明できる.
重要性:臨床的な重要性として,患者の治療戦略の決定に重要な情報を提供するだけでなく,治療効果の判定,患者予後の改善にもつながることが予想される.また,運動負荷エコーエルゴメーターのデータと,6分間歩行負荷のデータを比較することで,実臨床におけるエコーを行い早期の肺高血圧症を検出するための負荷方法の選択について,情報を提供できると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度中に100症例の収集を予定しており,4月現在で50症例.目標症例達成に向けて,比較的順調に推移している.特に予期していない問題も発生していない.
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Strategy for Future Research Activity |
目標症例達成のため,関連病院にも情報提供を行い,対象患者の紹介を促進する.また,当院においても強飛症を代表とする肺高血圧症の高リスク群に対してフォローアップエコー検査のオーダーが入力された際に,エコー検査受付窓口で拾い上げることにより,症例の拾い上げをもらさないように,より一層の周知を図る.症例収集後は速やかに患者リストを完成させ,横断研究から解析に移ることとする.
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