2019 Fiscal Year Research-status Report
Pathological clarification of thrombosis risk related to homocysteine interacted with lipoprotein vitamin E and lipoprotein (a)
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17K09560
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30333529)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 2型糖尿病 / 慢性腎臓病 / ホモシステイン / 尿酸 / Lp(a) |
Outline of Annual Research Achievements |
現時点で臨床研究の各群対象人数に偏りがあり、CKD群の症例を追加収集している過程である。①非CKD群115人、②CKD群63人で解析したところ、以下の結果となった。対象の背景比較では年齢、BMIが①より②で有意に高値となった。また、血液生化学・バイオマーカーに関してはシスタチンC、尿酸、ホモシステイン、尿中アルブミン、L-FABP、β2ミクログロブリンが②で①より有意に高値となった。重回帰分析の結果、ホモシステイン、尿酸、L-FABPが特に有意に高値となっていることが分かった。成人2型糖尿病患において、eGFRの低下因子として、年齢、BMIが関与していることが分かった。また、尿酸とホモシステインが②で①より有意に高値であり、eGFR低下の予測因子となる可能性が示唆される。これらは、炎症や酸化ストレスを引き起こし、血管内皮障害の進行に関与しているため、それを反映している可能性がある。また、L-FABPやβ2ミクログロブリンは尿細管障害を反映するマーカーであり、虚血や酸化ストレスによって尿中排泄量が増加するため、血管内皮細胞の障害やNO産生低下による血流不全と関連していることが推測される。2型糖尿病患者では尿酸、ホモシステインがeGFRと関連を示し、血管ないし障害の推定に有用である可能性が示唆された。現在、②群に関して、更に50人を目標として症例収集中であり、最終的な解析結果をまとめて論部発表等で報告する予定である。またその際に血清脂質とりわけLp(a)との関連性を精査する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究の各群の対象者数に偏りがあり、さらなる症例を蓄積が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、各群の対象者数の目標に到達ししつあり、今後はデータを解析して論文化を図る。
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Causes of Carryover |
追加対象者における残余検体を用いたバイオマーカーの測定に使用する。
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