2018 Fiscal Year Annual Research Report
アンモニアトランスポーター(Rhcg)制御による新規糖尿病性腎症治療薬の開発
Project/Area Number |
17K09702
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中山 裕史 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (00363531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向山 政志 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40270558)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 代謝性アシドーシス / 糖尿病性腎症 / ユビキチンプロテアソーム系 / レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系 / アンモニアトランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、代謝性アシドーシスにおけるアンモニアトランスポーター(Rhcg:Rh family C glycoprotein)およびユビキチンプロテアソーム系(UPS)の糖尿病性腎症進展への関連を明らかにし、糖尿病性腎症および代謝性アシドーシスへの新たな治療標的としての可能性を検討することを目的としている。。また糖尿病 性腎症に対する治療としてはレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAS)阻害薬が中心であるが、RAS阻害による代謝性アシドーシス及び高カリウム血症を早期に合併するため十分に治療が行えない症例が多いため、RASを介さない新規の代謝性アシドーシスの新たな治療法を見出すことで、新たな糖尿病性腎症 の治療法を検討し、さらに代謝性アシドーシス治療を介した慢性腎臓病(CKD)全般における腎不全進行抑制法を見出すことも目的としている。 【研究結果概要】C57BL/6Jマウスのsham手術または両側副腎摘除(副腎不全モデル)を行い、さらに塩化アンモニウム飲水による酸負荷を施した後、集合尿細管間在細胞におけるRhcg蛋白とユビキチン蛋白の発現を蛍光免疫染色にて検討した。酸負荷によりRhcg蛋白は間在細胞管腔側膜上に発現が誘導され、副腎摘出により発現が減少した。副腎不全モデルにアルドステロン補充を施したところ、Rhcgの管腔側膜上への発現の増加を見た。またユビキチン蛋白は酸負荷により発現が増加し、副腎摘出により減少、アルドステロン補充により発現が増加した。Rhcg蛋白の間在細胞膜上への発現は代謝性アシドーシス下において、アルドステロンとUPSにより調節されることが示唆された。
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Research Products
(12 results)