2019 Fiscal Year Annual Research Report
Approach to understanding of pathogenesis and invention of new treatments from the results of preliminary genetic studies
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17K09975
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉藤 元 京都大学, 医学研究科, 助教 (20422975)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高安動脈炎 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
応募者は、高安動脈炎患者のDNAサンプルを収集し、ゲノムワイド関連解析により疾患感受性因子としてIL12B遺伝子領域のSNP rs6871626を見出し(P = 1.7 × 10-13)、同SNPは臨床症状とも相関することを報告した(寺尾, Am J Hum Genet, 2013)。SNP rs6871626がアデニン(A)である場合、シトシン(C)である場合に対して高安動脈炎の発症リスクとなる。IL12B遺伝子は、炎症性サイトカインであるIL-12とIL-23を構成するp40をコードする。これらのサイトカインの主たる産生細胞は単球/マクロファージであるため、高安動脈炎患者および健常人の末梢血単球を解析した。その結果、高安動脈炎患者の末梢血単球によるp40の産生量が、健常人に比べて多く、さらにSNP rs6871626における疾患感受性アレル(A)を持つ患者において持たない患者よりも多かった(中島, Arthritis Res Ther, 2017)。次に、高安動脈炎患者から樹立したiPS細胞株に、BMP4 (Day 0-3), VEGF, SCF, bFGF (Day 4-5), SCF, FL3, IL-3, TPO, M-CSF (Day 5-14), FL3, GM-CSF, M-CSF (Day 15-28)を添加して単球に分化誘導し、CD45+CD14+細胞(単球)を全細胞の60-70%に認めた。さらにIL-10, IL-6, M-CSF, IFN-γを添加してマクロファージに分化誘導し、LPSで12時間刺激し、上清中のサイトカインを測定した。p40産生量は、患者iPS由来単球(1261.4 pg/mL)は健常者iPS由来単球(274.8 pg/mL)に比べて多かった。IL-23産生量は、患者iPS由来単球(2149.5 pg/mL)は健常者iPS由来単球(704.9 pg/mL)に比べて多かった。
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Research Products
(3 results)