2017 Fiscal Year Research-status Report
Pathological involvement of the neuroimmune cycle in skin allergic diseases
Project/Area Number |
17K10242
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大塚 篤司 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 特定准教授 (60582054)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 末梢神経 / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
まずRTXにて除神経が出来ているか、カプサイシンテストにて確認した。カプサイシンを点眼したコントロール処理をした野生型のマウスは瞬目を繰り返したが、RTX処理をしたマウスは瞬目を認めなかった。以上より、RTXにて除神経が出来ていることを確認した。RTX処理したマウスでは24時間後、48時間後の耳介腫脹は、コントロール処理したマウスに比べ有意に低下していることを見出した。以上より、末梢神経は接触皮膚炎に重要であることが明らかとなった。 接触皮膚炎が成立する過程において、皮膚に存在する樹状細胞が所属リンパ節に遊走し抗原を提示することが重要となる。末梢神経が皮膚に存在する樹状細胞の遊走へどのような影響を与えているか検討するためにカエデマウスを用いた。カエデ蛋白は珊瑚の一種Trachyphyllia geoffroyiから発見された蛍光蛋白の一種であり,2002年にMiyawakiらのグループによりクローニングされた。カエデは,定常状態では明るい緑色の蛍光を発するが,紫外線(350~400nm)やviolet light(436nm)など特定の波長の光を吸収するとその蛍光蛋白の立体構造が変換され,赤色の蛍光を発するという特徴的な性質をもち,光変換蛋白と呼ばれる.光変換自体の細胞機能への影響はほとんどなく,細胞の新たなラベリング手法として注目を浴びている。このカエデ蛋白を遺伝子導入したマウスがカエデマウスである。アレルギー性接触皮膚炎モデルにて除神経処置を行った際、リンパ節に移入するCD11b陽性樹状細胞が減少していた。FITC遊走アッセイの結果、RTX処理を行ったマウスはコントロール処理を行ったマウスに比べ、所属リンパ節に存在するFITC陽性CD11b陽性樹状細胞の数が有意に減少していることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
除神経モデルを樹立し、末梢神経が樹状細胞の遊走に影響することを明らかとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
皮膚末梢神経と樹状細胞の解剖学的位置関係を二光子顕微鏡を用いて観察する。また末梢神経と樹状細胞が相互作用する因子を同定し解析を行う。
|
Causes of Carryover |
昨年度順調に研究が進み動物購入費など節約できたため60万円の繰越が出来た。 今年度はELISA等を追加購入し免疫学的解析の範囲を更に広げ、基礎的な理解を深めたい。
|
Research Products
(1 results)