2019 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of a biomarker for pathophysiology of schizophrenia using Kv3.1/3.2 gene mutations
Project/Area Number |
17K10320
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
柳 雅也 近畿大学, 医学部, 講師 (10418775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 治 近畿大学, 医学部, 教授 (40243307)
細見 史治 近畿大学, 医学部, 助教 (40580783)
川久保 善宏 近畿大学, 医学部, 助教 (40716429) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 前頭葉 / 聴性定常反応 / 脳波 / 安静時脳血流 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、統合失調症の前頭前野におけるバイオマーカーとして、聴性定常反応応(auditory steady-state response;ASSR)を利用した脳波測定によるガンマオシレーションに加え、near-infrared spectroscopy(NIRS)を用いた安静時脳血流の解析をおこなった。NIRSを用いた安静時脳血流の解析結果としては、慢性期の統合失調症患者では、前頭前野において安静時脳血流が低下しており、その低下は前頭前野内側部で統合失調症の幻覚症状と有意な相関があることを見出し、欧文雑誌に報告している。今後の計画としては、これら安静時脳血流と調整定常反応の2種類のバイオマーカーを組み合わせることにより、統合失調症の病態についてより詳細に検討できるのではないかと考えている。血液サンプルの採集は引き続き統合失調症患者からの同意を得て継続できているが、Kv3.1遺伝子およびKv3.2遺伝子の遺伝子解析は経済的および時間的制約のなか、おこなえなかった。同遺伝子の遺伝解析を加えた検討は、引き続き今後の課題とする予定である。なお、聴性定常反応を利用した脳波測定およびNIRSを用いた安静時脳血流の測定、遺伝子解析のための血液サンプルの収集にあたっては、いずれも近畿大学医学部倫理委員会での承認を受け、研究参加者には書面を用いて説明し、同意を得たうえで研究協力を得ておこなっている。
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