2018 Fiscal Year Research-status Report
Health status and suicidal behavior among young employees in Japan
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17K10348
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
山内 貴史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10598808)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 労働者 / 若年層 / 労働時間 / 援助希求行動 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国における代表サンプルを用い、職種を考慮しつつ、若年雇用者の労働時間や援助希求行動(help-seeking behavior)などと身体的・精神的健康状態との関連を検討するため、「国民生活基礎調査」の二次利用によるデータセットを構築し、予備的解析を行った。 本年度では、国内外における、年齢層別・業種・職種別の健康状態と、労働時間および援助希求行動を中心としたその背景要因に関連する先行研究の文献レビューを実施した。その結果、メンタルヘルスに関する労働者の援助希求行動については、軍隊、医療専門職、救急、警察官、消防士など特定の業種・職種のみを対象とした研究が主であった。 上記のレビューを踏まえ、本研究では、多様な職種の労働者を対象とし、援助希求行動とメンタルヘルスの双方を調査項目に含み、かつ、代表性のある標本調査として「国民生活基礎調査」を活用することとした。統計法第33条に基づき、厚生労働省に対して「国民生活基礎調査」の調査票情報の目的外使用を申請した。厚生労働省から、2016年「国民生活基礎調査」のうち、世帯票および健康票の調査票情報の提供を受けた。対象は、全国から層化無作為抽出された224,208世帯の世帯員568,426人であった。このうち、主に仕事をしている20~59歳の雇用者で、日常生活における悩み・ストレスを報告した者について、年齢層別に労働時間や援助希求行動の有無と精神的健康との関連を検討するためのデータセットを構築した。 今後、上記データセットの分析を継続し、その結果を疫学系の国際誌に原著として投稿するとともに、産業保健系の国際学会にて発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した計画のとおりに進捗しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究で構築したデータセットをもとに、引き続き若年雇用者の労働時間や援助希求行動と身体的・精神的健康状態との関連を検討する。
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Causes of Carryover |
専門的知識の提供などにかかる人件費等が見込みと異なり不要であったため。 次年度使用額については、国際誌に投稿中の論文の出版料、別途投稿を予定している論文の投稿料・英文校正費などが見込まれるため、これらに充当させる。
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