2019 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of the antitumor effect of Xanthohumol in pancreatic cancer
Project/Area Number |
17K10708
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
社本 智也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00592502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 健太 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10770240)
松尾 洋一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (40381800)
今藤 裕之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80790641)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血管新生 / 膵癌 / キサントフモール / NF-κB |
Outline of Annual Research Achievements |
膵癌は抗癌剤が効きにくい癌である.私たちはその原因として,膵癌では転写因子NF-κBが恒常的に活性化しており,NF-κBが血管新生因子のVEGFやIL-8の産生を亢進することにより,転移能などの悪性度を高めていることを解明した.この成果からはNF-κBは新規分子標的薬剤のターゲットになりうると考えられるが,既存のNF-κB阻害薬は副作用が強いことから臨床応用にはいたっていない. ホップ由来の天然化合物であるキサントフモールは,強い抗炎症作用を示し,低用量でNF-κBを抑制することを確認した.以上の研究成果を踏まえ,本研究では,キサントフモールが膵癌細胞のNF-κB活性を低下し,腫瘍血管新生を抑制することを解明する. 最終年度は以下の研究を行った.キサントフモールが膵癌の血管新生に及ぼす影響をin vivoで行った。ヌードマウスを用いた。膵癌皮下移植モデルを作成し、キサントフモールの膵癌細胞株皮下移植腫瘍に対する抗腫瘍効果を検討した。さらに、腫瘍を摘出し、免疫染色法にて評価し、細胞増殖や血管新生に対する影響を評価検討した。方法としては、ヌードマウスの背部皮下に膵癌細胞株BxPC-3を移植し、その後キサントフモールを5週間腹腔内投与した。腫瘍の大きさ、重量を毎週測定した。その結果、キサントフモールによる腫瘍縮小効果を認めた。摘出した腫瘍に対する免疫染色においては、キサントフモール投与群において、Ki-67の発現低下、micro vessel densityの低下、p65、VEGF、IL-8の発現低下を認めた。VEGF、IL-8は免疫染色の他にPCRによる評価も行い、mRNA発現の低下をそれぞれ確認した。
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