2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel neuroprotection drug for spinal cord injury
Project/Area Number |
17K10913
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅野 毅 北海道大学, 大学病院, 助教 (50722493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 慎介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (10404211)
角家 健 北海道大学, 医学研究院, 特任准教授 (30374276)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血液脳脊髄関門 / 脊髄損傷 / 神経保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は血液脳脊髄関門(Blood brain spinal cord barrier:BBSCB)に対して保護作用のある薬剤の同定を通して、新規神経保護薬の開発を目指すものである。まず、各種条件検討により、ヒト脳血管内皮細胞株(hCMEC/D3)と過酸化水素(H2O2)を使用した、脳血管内皮細胞保護効果を有する薬剤同定のハイスループットスクリーニング方法を確立した。次に、既存薬と新規化合物ライブラリーに対して、ハイスループットスクリーニングを行い、脳血管内皮細胞保護効果を持つ候補化合物を同定した。引き続いて、無酸素、無糖負荷試験、濃度依存性試験によって候補化合物を絞り込んだ後、ラット初代脳細胞を利用したin vitro BBSCBモデルに無酸素、無糖負荷試験を行い、候補化合物のin vitro BBSCB機能保護効果(経上皮電気抵抗と高分子透過性)を明らかにした。その後、マウス脊髄損傷モデルに、候補薬剤を投与して、候補薬剤がBBSCB神経保護効果を有するか確認した。これら、一連の実験を通して、Berberineを含む既存薬5種類がBBSCB機能保護効果を持つことが明らかになった。また、Berberine投与により、脊髄損傷マウスの歩行機能が向上し、損傷脊髄の損傷範囲が減少することも明らかになった。これら一連の結果は、今回開発したハイスループットスクリーニング方法がBBSCB機能保護効果を持つ薬剤の絞り込みに有用であり、また、同定された薬剤が脊髄損傷に対する神経保護効果を持つことを示唆している。
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Research Products
(7 results)