2018 Fiscal Year Research-status Report
去勢抵抗性前立腺癌のメタボローム解析を基にした新規診断法と創薬の開発
Project/Area Number |
17K11125
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂本 信一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (70422235)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 有佑 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10568629)
安西 尚彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70276054)
高山 達也 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90324350)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 前立腺がん / 去勢抵抗性 / 血清テストステロン / 予後 / cf DNA / AR増幅 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の状況として、1.前立腺がん患者血清、2.前立腺がん細胞株、3.前立腺がん手術検体の三つの方向性から解析の準備をすすめている。 1.前立腺がん血清については、現在、去勢抵抗性前、一次抵抗性、二次抵抗性の検体を選別し、適切な母集団を選出した。今後、共同研究者に送付して、メタボローム解析おこなっている。平行して、ゲノム解析を進めている。CfDNA解析から血清テストステロンとアンドロゲン受容体の増幅に関連があることを見出した(2019年1月Liquid Biopsy研究会、2019年4月泌尿器科学会総会にて発表)。 2.細胞株は、これまで、C4-2 細胞においてLAT1の結合タンパクである4F2hcとホモログとなるLAT3が高発現であることを同定。C4-2 細胞においてLAT3と4F2hcをKnock Downすると細胞増殖、浸潤、遊走能が阻害された。RNASeq解析も終了しており、現在、有意な分子を解析している。 3.前立腺がんの組織に関しては、現在、病理部と共同研究で術後生検体を薄切することで、回収保存するシステムを構築した。一方、院内消化器外科と共同で、バイオバンクを構築している。今後、ほぼ自動的に臨床検体を一括してバイオバンクに保存するシステムができれば、臨床検体からのメタボローム解析がさらに進むことと思われる。前立腺がんは、去勢抵抗性となる過程で様々な遺伝子変異が蓄積することが知られている。一方、メタボロームに関しては、これまで限られた報告した存在しない。今回の我々の、患者血清、患者検体、細胞株を用いた解析を通して、新規去勢抵抗性前立腺がんのマーカー同定につながることを期待している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
血清テストステロンの解析、cfDNAとテストステロンの関連、前立腺がん患者との関連など解析は終了した。アミノ酸トラスポーターの解析も論文投稿済み。一方、当初予定したメタボローム分子の同定に至っていない。 できれば、新規アミノ酸マーカーができると大きな一歩となるかとおもわれる。
|
Strategy for Future Research Activity |
メタボローム解析に残りの期間集中していきたい。 複数数多くの分子が同定されることになるが、その中から有意な意味のある分子を同定する予定。一方、平行して、血清分子マーカー同定として、血清テストステロン、cfDNA解析も進めていく。最終的には、メタボロームと血清マーカー、cfDNAを統合して予測モデル構築を目指したいと思う。
|
Causes of Carryover |
来年度大規模なメタボローム解析を予定している。 今回必要経費は最低限として、来年以降の解析に回すことを意図とした。
|