2018 Fiscal Year Research-status Report
微弱磁場冷却装置を使用した新しい移植腎保存法の基礎的研究
Project/Area Number |
17K11196
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木村 圭一 金沢大学, 附属病院, 助教 (50372488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯野 賢治 金沢大学, 附属病院, 講師 (60595453)
加藤 寛城 金沢大学, 附属病院, 助教 (20733843)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 移植腎保存 / 微弱磁場環境下冷却装置 / Cells Alive System |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、実際の食材の長期保存に使用されている微弱磁場環境下冷却装置(Cells Alive System)を用い、腎保存の有用性を、従来の保存法(単純冷却保存)と比較し明らかにすることである。 30-40kgのブタを使用した。全身麻酔下に後腹膜アプローチにて左腎を露出した。正常腎ドナーモデルは直ちに、マージナルドナーモデル(温阻血障害モデル) は腎動静脈クランプ後30分した後に、腎を摘出した。腎動脈にカニュレーションを行い、4℃のUW液(University of Wisconsin液)250mlにて腎灌流したのち、 冷却UW液で満たした容器に摘出腎を移し、微弱磁場環境下冷却装置(Cells Alive System)による4℃保存群(A群)、CAS 0℃保存群(B群)、CASなし4 ℃保存群 (通常保存群)(C群)の3群に分け、摘出腎を保存した。小児人工心肺回路を改良した腎灌流装置を作成し、24時間の保存の後、腎動脈および静脈にカニュレーションを行い、供血ブタから得た血液を用い36℃での持続腎灌流を行った。灌流直後、1、2、4、8時間後にそれぞれ動脈血ガス分析、尿量、血清クレアチニン値、血清AST値を測定すると共に、クレアチニンクリアランス、酸素消費量、%Na+分画排泄率を算出し、保存腎機能の評価を行った。正常腎ドナーモデルにおいてn=2ずつ施行したが、A群、B群、C群のデータに差は認めなかった。 保存後(灌流直前)、および灌流後にそれぞれ針生検を行った。ホルマリン固定後、パラフィン切片を作成、HE染色による組織学的評価を行った。尿細管障害(拡張、破壊) や細胞質空胞化はマージナルドナーモデルの4 ℃保存群 (通常保存群)に強く認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度に微弱磁場環境下冷却装置(Cells Alive System)の不具合が判明し修理を行ったため、一時的に研究が中断した。すで修理を行い研究を再開しているが、その期間分を取り戻すには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、微弱磁場環境下冷却装置(Cells Alive System)の修理を行い、研究を再開している。昨年度の研究計画に従い、同種自家腎移植(慢性移植モデル)による慢性期腎機能の検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
H29年度に微弱磁場環境下冷却装置(Cells Alive System)の不具合が判明し修理を行ったため、一時的に研究が中断した。すで修理を行い研究を再開しているが、その期間分を取り戻すには至っていない。昨年度の研究計画に従い、同種自家腎移植(慢性移植モデル)による慢性期腎機能の検討を行う予定である。
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