2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regeneration of choroidal vessel using human induced pluripotent stem cell derived retinal pigment epithelium
Project/Area Number |
17K11498
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
鎌尾 浩行 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30388946)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヒトiPS細胞 / 網膜色素上皮細胞 / 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト人工多能性幹細胞細胞由来網膜色素上皮細胞(hiPSC-RPE)の細胞シートと臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を同時移植するため、hiPSC-RPEとHUVECの細胞シートの作製を試みた。始めにhiPSC-RPEの細胞シートを作製し、温度応答性培養皿上で培養しているHUVEC上にhiPSC-RPE細胞シートを静置し共培養を行った。その後、温度応答性培養皿を低温度にすることで、hiPSC-RPE細胞シートと一緒にHUVECを培養皿から剥離した。結果は、HUVECがコンフルエントの場合、静置したhiPSC-RPE細胞シートとHUVECの接着が得られなかった。しかし、コンフルエント前のHUVECではhiPSC-RPE細胞シートの基底膜にHUVECの細胞が接着することで、低温度によりHUVECが接着したhiPSC-RPEの細胞シートが培養皿から剥離し、hiPSC-RPEとHUVECの細胞シートを作製をすることができた。 ヒトiPSC-RPEとHUVECの同時移植による脈絡膜再生を確認するため、光線力学療法で作製した脈絡膜萎縮モデル動物に対してHUVECが接着したhiPSC-RPEの細胞シートを移植した。始めにヒトと同程度の大きさの眼球を有する有色ウサギに光線力学療法を施行し、脈絡膜血管の灌流障害を認めたレーザー照射1ヶ月後において細胞移植を施行した。その後、経時的にインドシアニングリーン造影検査にて脈絡膜の循環状態を評価した。結果は、レーザー照射部位の低還流領域に移植した細胞シート周辺において脈絡膜還流の回復は認めなかった。また組織学的所見においても、レーザー照射部位の網脈絡膜が萎縮していたため、ヒトiPSC-RPEとHUVECの同時移植による脈絡膜の再生は確認できなかった。
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