2017 Fiscal Year Research-status Report
覚醒時の舌筋力強化で睡眠時の舌沈下を防ぐ新治療法-睡眠時無呼吸患者に対する試み-
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17K11788
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
猪子 芳美 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (50386265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 正己 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (20170201)
清水 公夫 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (30267265)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 舌圧 / 舌圧測定 / 睡眠時無呼吸 / おとがい舌筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究の目的」 睡眠中、舌筋(特にオトガイ舌筋)が弛緩することで舌根沈下が起き、睡眠時無呼吸のトリガーとなる。本研究計画は、覚醒時のオトガイ舌筋を強化させることで、睡眠中の筋弛緩を減らし、無呼吸の発生を抑制させる新しい睡眠時無呼吸症治療法の臨床応用を目指す.舌トレーニング用具を用いて,オトガイ舌筋の強化訓練を行ない,訓練前後で舌圧測定と睡眠検査を施行し,舌沈下の抑制によって無呼吸を減少させる治療方法の構築と臨床応用を目指す. 「研究実績」 ①研究開始前の対応として物品の購入と測定機器のセットアップを行った.ウオッチパットは,健常者および無呼吸が疑われるボランティアによって,夜間の睡眠状態の計測を行った.1日だけの計測の場合は,失敗なく計測可能であった.しかしながら,複数日の計測については,不具合が生じており,現在、その原因を確認中である.JMS舌圧測定器については,不具合なく計測可能であることが確認された. ②舌圧データの収集と分析:睡眠外来に通院中の無呼吸症が疑われる患者に研究の協力を依頼し,舌圧の計測,データの蓄積を行っている.舌圧測定後に終夜睡眠ポリグラフ検査を施行した。患者個々の睡眠時無呼吸症の重症度が判明していることから,無呼吸と舌圧との関係,さらに入院時に行った頭部エックス線規格写真で舌の位置を解析を行った.無呼吸症患者の舌圧データから,健常者よりも舌圧の数値が低下していることを証明し,その結果を学会にて発表予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象者について舌圧測定は,順調に進んでいる.今後は,舌の筋力トレーニングの承諾を得られる対象者を選別し,筋力トレーニングを進める予定である.また,ウオッチパッドによる睡眠検査は,複数日についての失敗例について検証を進める.
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Strategy for Future Research Activity |
研究に協力していただく対象者の選別を行い,舌筋力トレーニングを開始する.対象者が高齢な場合,筋力トレーニングを継続することが困難な場合も想定される.対象者のモチュベーション向上のために,対象者との連絡を頻繁に行い,進捗状況をチェックする予定である.
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Causes of Carryover |
平成29年度に予定していた学会発表に関する費用および翻訳に要する費用については,平成30年度に持ち越しとなった.
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