2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of non-code RNAs and transcription factors for the regulation of collagen gene expression in the microenvironment of the hard tissues.
Project/Area Number |
17K11848
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 客員研究員 (00222430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 准教授 (10284788)
佐々木 隆子 大分大学, 医学部, 客員研究員 (30133193)
矢野 博之 大分大学, 医学部, 客員研究員 (50448552)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非コードRNA / circ(環状)RNA / コラーゲン発現 / 硬組織 / 細胞外マトリックス |
Outline of Annual Research Achievements |
間葉系幹細胞(MSC)は分化し、硬組織に存在する骨芽細胞や象牙芽細胞をはじめ、筋細胞、軟骨細胞、線維芽細胞、脂肪細胞になる。これらの細胞は共通して細胞外マトリックス成分であるコラーゲン、プロテオグリカン等を発現する。コラーゲン分子は異なるサブタイプのコラーゲン分子やプロテオグリカンと相互作用し、コラーゲン線維等の高分子会合体として生体内では存在している。これらの物質は体の骨格として働くばかりでなく、細胞の周囲に存在し、細胞環境として細胞と相互作用し、細胞機能を発揮させる。コラーゲン分子が産生されるまでには多くにステップが存在する。私たちは各種コラーゲン分子の発現機構の解析に取り組んできた。特に長年、転写調節レベルの解析を行い、普遍的な転写因子と細胞特異的な転写因子を同定した。さらに転写後の調節とし、非コードRNAの一つでmiR(マイクロRNA)が骨芽細胞におけるa1(V)鎖コラーゲンの発現に関与していることを見出した。miR-29はa1(V)鎖コラーゲン3'側UTRのmRNAに結合し、プロモーター領域に結合する転写因子と協調し、発現に関与することを見いだした。今回、非コードRNAの一つであるcirc(環状)RNAに注目し、その関与について調べた。間葉系細胞由来の代表である線維芽細胞を培養し、circRNAアレイを用いて網羅的にcircRNAの発現を解析した。その結果、線維芽細胞に高発現を示すcircRNAが多数みられたが、これらのcircRNAの中には転写因子や非コードRNAであるmiRやlnc(長鎖)RNAと協調し、コラーゲン遺伝子発現に関与する可能性を持つcircRNAが存在すると思われる。
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