2017 Fiscal Year Research-status Report
低学年の看護学生を対象にメタ認知を強化するCAI教材の開発-視線移動に着目して-
Project/Area Number |
17K12116
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
本田 可奈子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60381919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 京子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60638435)
相見 良成 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20231756)
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
島田 伸敬 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10294034)
山下 敬 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50758018)
岡 美登里 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40756178)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 低学年 / 看護学生 / メタ認知 / CAI教材 / 視線移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は低学年の看護学生に対し、視線移動に着眼したメタ認知強化CAI教材を開発し、その有用性を検証することにある。平成29年度は、視線移動の測定と解析を行い、低学年の視線移動の特徴を明確化する予定であった。まず、本学倫理審査委員会の許可後、本研究の実験環境とプロトコールを設定するためのプレテストを行った。対象の学生の観察時の視線移動を明らかにするために、看護学生4名と熟練看護師2名に対し、モバイル型アイマークレコーダーEMR9(nac社)を使用して、視線移動の測定をおこなった。観察課題は①看護師が歩行介助をしている高齢者②車いすから立ち上がろうとしている高齢者の2枚の場面の静止画面、高齢者が施設の廊下を杖で歩行している場面の動画映像の計3つの場面を用いた。場所は個室で行った。観察課題の3つの場面をパソコンに取り込み、被験者に30秒観察してもらった。被験者の観察時の視野映像は録画した。実験後は、観察した箇所について「関心をもったこと」について自由に記載してもらい、現在視線データとともに分析中である。現時点で考えられた課題は、観察時の視線解析は、動画映像のほうが、看護学生と熟練看護師の能力差が明らかになりやすいこと、また、観察対象の映像も看護学生と熟練看護師との特徴が明らかになるテーマ設定の必要性が考えられた。また今回は、リハビリテーション時の高齢者を対象としたが、本調査では、健康障害をもった対象だけでなく、地域で暮らす様々な発達段階の対象を選別し、人の理解のためにどのように観察するのか、という視点も組み込むことなども考えられた。さらに追加調査として、低学年のメタ認知状況を把握するために、メタ認知測定尺度を用いて、1年生、2年生を対象に調査を実施し、現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は低学年看護学生と熟練看護師の観察時の視線移動の分析を行う予定であった。しかし、申請時に研究組織の中核の研究分担者予定であった研究者が応募資格を喪失したことや、さらに倫理審査に3か月を要したことなど、研究組織の再編やスケジュールの再調整の状況が生じた。これにより、研究の開始時期が遅れてしまったことが遅延の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究スケジュールがやや遅れているが、まず現在終了したプレテストの分析を行い、研究環境とプロトコールの整備をすすめる。この結果をもって以下のスケジュールで研究をすすめていく。1.8月~12月に1年生看護学生20名、2年生20名、熟練看護師20名の観察時の視線移動について測定する。2.1月~3月に分析と動画教材を作成する。
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Causes of Carryover |
29年度は、プレテストのみで、本実験は実施しなかった。そのため謝金を次年度に繰り越すこととなった。30年度は、本実験を実施するため、29年度とあわせて人件費と謝金の請求を行う。
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