2018 Fiscal Year Research-status Report
地方都市でのクリティカルケア看護熟達者の発展的相互学習システムの構築
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17K12223
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
井上 正隆 高知県立大学, 看護学部, 講師 (60405537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 宣容 高知県立大学, 看護学部, 教授 (10244774)
吉岡 理枝 高知県立大学, 看護学部, 助教 (40783022) [Withdrawn]
田中 雅美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (50784899)
森本 紗磨美 高知県立大学, 看護学部, 助教 (10457939)
中井 美喜子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (80827634)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | クリティカルケア / 高度実践看護師 / 施設間連携 / 地方都市 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
クリティカルケア熟達者の学習ネットワークを実現化するための方略の検討を行い、 学習ネットワークを構築するに際し、課題となるものは何か、また施設間を横断した活動に必要な制度上の課題や必要となる条件は何かについて明らかにすることを目的に研究を行った。 まず、昨年の調査を基にクリティカルケア熟達者が、施設間を横断した活動を行う状況の想定を行った。方法として、専門看護師の6つの機能を基に専門看護師、認定看護師、看護管理者、看護学研究者のスーパバイズを受け想定の洗練化を行った。結果、実践、相談、調整、倫理調整をまとめて「高度なケア実践」とし、教育、研究に加え、新たなケアの導入を追加した場面想定を行った。この中で、新たなケアの導入は、先駆的なケアモデルの導入や機器の活用を想定したものであり、「高度なケア実践」と同様に直接的間接的なケアの実施向上に関連するが、既在のものを洗練化するものと新たに導入するのかの違いと定義した。 次に、施設間を横断した活動に必要な制度上の課題や必要となる条件を上記の想定に即して抽出した。結果、「高度なケア実践」の実践に関しては、看護行為を行った際の事故に関する保証の問題が抽出された。また、「高度なケア実践」をはじめ、クリティカルケア熟達者が他施設に移動中に交通事故等に遭遇した際の補償の問題も抽出された。 さらに、相談、調整に関しては、依頼施設側が課題の焦点化が図れていない場合も多いことも想定され、依頼施設側から直接熟達者に依頼するのではなく、依頼をコーディネートする立場が必要ではないかとの結論に至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究プロセスの変更を行ったが、最終的な目標に対しては、概ね計画通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、上記の結果を基に施設間を横断した活動のモデル図を作成し、専門看護師、認定看護師、看護管理者、看護学研究者に質的、量的の両側面から調査を行う予定である。 一方、クリティカルケア熟達者の学習ネットワークの構築に関しては、協力施設でシミュレーション法を用いた研修を行い、新人看護師への教育的なコメントの示し方をテーマにした。実施した振り返りとして、想定するゴール設定を複数設けておくことが効果的であることが挙がった。また、クリティカルケアに限らず、専門看護師、認定看護師の共通する課題として、ケアの効果検証が抽出されたので、学習ネットワークのモデル事例として、効果検証に関する勉強会を開催する予定である。
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Causes of Carryover |
研究プロセスを変更したので、質的、量的調査を来年度に移行した。
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