2018 Fiscal Year Research-status Report
就労している家族介護者へのサポート状況によるワーク・ライフ・バランスへの影響
Project/Area Number |
17K12473
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
深山 華織 大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (40613782)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 就労介護者 / ワーク・ライフ・バランス / 介護支援専門員 / ケアマネジメント / 日中独居高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国の要介護高齢者数は急速に増加している一方で,介護・看護のために離職する家族介護者が増加し社会的問題となっている.本研究では,家族介護者の仕事と介護の両立のためのワーク・ライフ・バランスに着目し,就労している家族介護者へのサポート状況によるワーク・ライフ・バランスへの影響について明らかにすることを目的とする. 今年度は,介護支援専門員が家族介護者の就労継続のために行っている支援の内容について明らかにするため行った面接調査で得られたデータの分析を行った.要介護の利用者を就労しながら介護している家族介護者(以下,就労介護者)を支援している介護支援専門員9人に事例を1~2つ挙げてもらい,計14事例の支援内容について語られた逐語録から定性的コーディングを行った. 結果,介護支援専門員の平均年齢は53.4±4.2歳で,男性1人,女性8人であった. 14事例の就労介護者の平均年齢は54.4±10.4歳で,要介護者との続柄は,配偶者3事例,子ども7事例等であった.就労介護者の雇用形態は,常勤7事例,非常勤4事例,自営業3事例であった.要介護者の平均年齢は81.0±8.8歳で,要介護3が6事例,要介護4が6事例,要介護5が2事例であった 介護支援専門員による家族介護者の就労継続のための支援として,154コード,18サブカテゴリ,、8カテゴリーが生成され,4つの支援に分類できた.就労介護者に対して【負担軽減支援】【心理的支援】【関係調整】,要介護者に対して【1人で過ごすための環境調整】を行っていた. 介護支援専門員が家族介護者の就労継続のために行う特徴的な支援の1つとして,就労介護者に対する心理的支援が挙げられ,ケアマネジメントにおいて重要な視点である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産前産後の休暇および育児休暇のため,予定していた研究計画を進めることができなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,本研究において以下の計画のもと進めていく. ① 介護支援専門員に行った面接調査の成果について,学術学会での発表および論文投稿を通して,広く意見・評価を得る. ② 介護支援専門員に行った面接調査の成果をもとに,就労している家族介護者のワーク・ライフ・バランスへの影響を明らかにするために,介護支援専門員および就労介護者を対象に郵送調査を実施する.
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Causes of Carryover |
(理由)今年度は,予定していた郵送調査を実施できず,これに伴う郵送代やデータ収集・分析に伴う人件費,消耗品,資料収集などに使用しなかったため.
(使用計画)今年度は,郵送調査に伴う郵送代や謝金,データ収集・分析に伴う人件費や消耗品・資料収集などに使用する.
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Research Products
(2 results)